ドル円、振れを伴いつつも方向感を見出しづらい時間帯。本日は米FOMC議事要旨に注目(2/21朝)

20日(火)のドル円相場は上昇後に反落。

ドル円、振れを伴いつつも方向感を見出しづらい時間帯。本日は米FOMC議事要旨に注目(2/21朝)

ドル円、振れを伴いつつも方向感を見出しづらい時間帯。本日は米FOMC議事要旨に注目

○ドル円、実需のドル買い、日銀理事のハト派的発言等材料に欧州時間朝方にかけ150.44まで上昇
○その後、米1月景気先行指数が市場予想を下回ったこと等が重しとなり米国時間午前にかけ149.69に下落
○ユーロドル、アジア時間1.0762まで軟化するも、欧州経済指標の好結果等受け1.0839まで上昇
○日足ローソク足が主要テクニカルポイント上側に位置するなど、テクニカル的に見て上昇トレンド継続中
○ファンダメンタルズも、日米金融政策の方向性の違いなどドル円相場上昇を連想させる材料が揃う
○米FOMC議事要旨発表後のドル円反発を本日のメインシナリオとして予想
○本日の予想レンジ:149.25ー150.75

海外時間のレビュー

20日(火)のドル円相場は上昇後に反落。(1)本邦輸入企業の実需のドル買い(5・10日に絡むドル不足)や、(2)米金利上昇(時間外)に伴うドル買い圧力、(3)清水日銀理事による「マイナス金利解除等を実施しても、緩和的な金融環境は当面続く可能性が高い」とのハト派的な発言が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値150.44まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)日経平均先物の冴えない動き(リスク回避の円買い圧力)や、(5)米1月景気先行指数(結果▲0.4%、予想▲0.3%)の市場予想を下回る結果、(6)金利低下に伴うドル売り圧力、(7)米主要株価指数の冴えない動きが重石となり、米国時間午前にかけて、安値149.69まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間2/21午前4時20分現在)では、149.93前後で推移しております。

20日(火)のユーロドル相場は堅調な値動き。アジア時間朝方にかけて、安値1.0762まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)欧州1月新車登録台数(結果+12.1%、前回▲3.3%)の力強い結果や、(2)ユーロ圏12月経常収支(結果319億ユーロ黒字、前回246億ユーロ黒字)の黒字幅拡大、(3)ユーロ圏12月建設支出(結果+1.9%、予想▲1.9%)の市場予想を上回る結果、(4)米1月景気先行指数の市場予想を下回る結果、(5)米金利低下に伴うドル売り圧力、(6)心理的節目1.0800突破に伴う仕掛け的なユーロ買い・ドル売りが支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0839まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間2/21午前4時20分現在)では、1.0810前後で推移しております。

本日の見通し

昨日のドル円は振れを伴いつつも方向感を見出すには至りませんでした(日通し高値150.44→日通し安値149.69→現在150.00)。但し、日足ローソク足が主要テクニカルポイントの上側に位置していることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強い(上昇トレンド継続中)と判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違いや、それに伴う円キャリートレードの継続期待(米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測を受けて、5月FOMCでの利下げ確率が3割程度まで急低下。一方、日銀は当局者による相次ぐハト派発言を受けて、金融緩和の長期化観測が再浮上)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています(日米金利差に着目したドル買い・円売り安心感)。

こうした中、本日は、米当局者のスタンスを確認する目的で、日本時間2/22早朝4:00に予定されている米FOMC議事要旨(1/31ー2/1開催分)に注目が集まります。特に、米インフレ状況に関する米当局者それぞれの見解に市場参加者の関心が集まっています。インフレ鈍化傾向が続くとの見解が多く示される場合には、米金利低下→米ドル売りの経路が強まりそうです。一方、インフレ再燃リスクを警戒する慎重な姿勢が示される場合には、米金利上昇→米ドル買いの経路が強まると考えられます。当方は後者のシナリオを想定しているため、米FOMC議事要旨発表後のドル円反発を本日のメインシナリオとして予想いたします。

本日の予想レンジ:149.25ー150.75

注:ポイント要約は編集部

ドル円、振れを伴いつつも方向感を見出しづらい時間帯。本日は米FOMC議事要旨に注目

ドル円日足

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