NZ/円、短・中期トレンドともにNZ強気。一段の上昇へ。
ニュージーランドの景況感は引き続き良好ですが、米大統領選の結果を受けたドル急騰でNZドルは対米ドルで急落、0.73台後半から上値を急角度で切り下げています。また、11/10に0.25%の利下げを実施したことも、中銀が懸念していたNZ高に水を差した格好となり相乗効果に繋がっています。しかし、NZ/円は11/9に付けた73.70で底打ち、反転の流れにあり、11/24現在も強い上昇トレンドを維持しています。住宅市場にやや過熱感が見られるものの、国内経済は良好な状態を保っており、また円の独歩安の流れにある中で、当面はNZ円の下値余地が限られる展開が予想されます。
チャートを見ると、日足は、10/11に付けた72.75を起点として下値を切り上げる流れを変えておらず、この間に11/9の日足が短・中期移動平均線にしっかりと跳ね返されて、新たな上昇トレンド入りしています。また、21日、120日、200日移動平均線は76.56、74.47、74.75にあり、これらをしっかりと上抜けており短・中期トレンドが強い状態にあることを示しています。短期トレンドは、日足の実体ベースで76円割れを見ない限り大きく変化しません。日足の上値抵抗は82.10-20に、下値抵抗は77.80-00にあります。
一方直近の週足は、前週の寄せ線に近い足の上ヒゲ部分に高値圏で引ける陽線が出て、上昇トレンドを強いものに変えています。また、この足が、76.35にあった62週移動平均線をしっかりと上抜けて越週しており、新たな上昇エネルギーを得て一段の上昇に繋がる可能性が高くなっており、長期的な上値抵抗ポイントである82.00-20をトライする動きが強まることが予想されます。一方で2014年12月に付けた94.05を起点とする長期的な上値抵抗ポイントが、84円台にあることから、続伸に繋げた場合でもこれにはぶつかる可能性も高いと見ています。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は82.10-20に、下値抵抗は75.80-90にあります。短期トレンドは77円割れで越週した場合は下値リスクがやや高くなりますが、75.80割れで越週しない限り、ニュートラルな状態を維持します。31週、62週移動平均線は74.31と76.35にあり、中期トレンドはNZ強気の流れにあります。一方で31ヵ月移動平均線が82.20に位置しており、長期トレンドは下値リスクを残した状態です。
NZ/円【週足】:(11/23現在31週移動平均線は74.31に、62週線は76.35にあり、中期トレンドはNZ強気の流れにある。)
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