NZ/円、短期は“やや弱気”。中期は“強気”。85円割れの越週で中期が変化。
NZ準備銀行は17日、政策金利(オフィシャル・キャッシュレート)を5.5%に据え置きました。結果は予想通りでしたが、「総合インフレ率とインフレ期待は低下したが、コアインフレ率の指標は依然として高すぎる」「短期的には経済活動とインフレ率が予想ほど減速しないリスクがある」など、内容はややタカ派的でした。また利下げ開始予想を2025年に先延ばしたことから、NZドルは対米ドル、対円で買い戻しの動きが強まりました。しかし、米FOMC議事録の内容がややタカ派的な内容となり金融引き締めが長期化する懸念が浮上して、米長期債利回りが上昇、ドル全面高の展開となり、NZドルは対米ドルで続落、対円でも上値の重い展開となっています。
チャートを見ると、日足は3/24に付けた80.44を基点として下値を切り上げる流れを維持しており、この日足の下値抵抗は85円台前半にあります。一方上値も、7/5に付けた89.69を直近高値として上値を切り下げる流れから抜け出しておらず、この日足の上値抵抗は87.90-00にあります。現状は上下の抵抗に阻まれて85〜88円のレンジ内の動きとなっていますが、86.30-40にある日足の下値抵抗を下抜けて終えた場合は85円台の下限に向かって一段の下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は87.00-10,87.40-50,87.90-00に、下値抵抗は86.30-40,85.90-00,85.10-20にあります。85円を割り込んで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。21日移動平均線は87.08にあり、この下に入り込んで短期トレンドは“NZやや弱気”の流れにありますが、120日、200日線は85.31と85.03に位置しており、中期トレンドをサポート中です。
一方直近の週足は、上ヒゲがやや長く実体の小さい陽線で続落を食い止めています。上値トライに失敗した形で終えたことや、上値を切り下げる流れにあり、下値リスクがより高い状態ですが、一方で下値も、今年3月に付けた80.44を基点として下値を切り上げる流れを守っています。この週足サポートは85.10-20にありますが、85円を割り込んで越週した場合は新たな下落リスクが生じます。週足ベースで見た上値抵抗は86.90-00,88.00-10,88.50-60に、下値抵抗は86.00-10,85.10-20,84.20-30,82.10-20にあります。88.50超えで越週すれば一段の上昇へ。逆に85円を割り込んで越週した場合は新たな下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は84.99と84.86にあり中期トレンドをサポート中です。
8/17現在、31週移動平均線は84.99に、62週線も84.86にあり、中期トレンドをサポート中。
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