N$シカゴポジション(23/7/31)

先週締日までの4通貨は、円以外は小幅の動きに留まりました。円はポジション調整となり、一段と円ショート(ドルロング)を減らしています。その他3通貨は様子見でした。

N$シカゴポジション(23/7/31)

シカゴポジション(CME)396

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション(単位:枚)
(2023年7月25日現在の数値)

シカゴポジション(CME)396

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。
ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

先週締日までの4通貨は、円以外は小幅の動きに留まりました。円はポジション調整となり、一段と円ショート(ドルロング)を減らしています。その他3通貨は様子見でした。
まずは豪ドルですが、800枚程度の豪ドルショート増で、まだ5万枚を維持しているので、豪ドル先安観は変わりませんが、今年2月28日締日に一度ネットショート24,000枚まで調整後はほぼ5万枚を挟んでの動きですので、約5ヶ月間は様子見(レンジ)になっています。この間の締日終値で豪ドル底値は5月30日の0.6517ですので、スポットがこの辺りに行った時にはショートカバーの可能性が高くなりそうです。5ヶ月間の終値高値は7月18日の0.6814で、終値ベースのレンジは0.6517〜0.6814(ザラ場では0.6457〜0.6901)を見ておき、シカゴの次の展開はレンジ越えでのポジション変化を探る動きになりそうです。NZドルはショートポジションを手仕舞いし、細かいディールに撤しているようです。相場観は全くもっていないので、最低でもネットで5千枚越えになった時に判断します。

円のポジションは円ショートが12,500枚減りました。まだ最低目安の5万枚以上を有しているので、ドル高の相場観を止めた訳ではありません。但し7月3日締日の最大円ショート118,000枚からは4万枚のポジション調整で、総枚数でも62,800枚調整しています。この1週間のレンジは138円85銭〜141円96銭で、25日締日の終値は140円90銭でしたので、ドルの戻りで手仕舞いしています。このため依然として相場の分岐点になる可能性を残しています。
26日以降の先週相場も大きく荒れたので、明日の締日で押し目買いしているのか、戻りで手仕舞いしているのかを確認します。ユーロはネットで変わらずですが、総枚数では26,000枚減ですので、リスク減しており、直ぐに一本調子のユーロ高になるとは見ていないようです。FOMCとECBの評価が入った明日のポジションをみたいと思います。

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

シカゴはほぼスクエアで終わり、NZドル安でショートカバーとなりました。先週ショートのコストが0.63台としましたが、下押しで手仕舞いしているので、長い相場観は持たずに短期的なディールで対応しています。このまま相場観なしの状態が続きそうです。従いシカゴにとってもNZドルは弱いながらもレンジで対応しそうです。下図のチャートを見ると、黒のNZドル安トレンドラインが0.5580〜0.6300(昨年3月22日週締日終値0.6963から引いたもの)を守り、まだ終値ベースで抵抗線として機能しています。先週も0.6300を上抜けた場合は赤のNZドル高トレンドラインに移行するとしましたが、そのラインは今週0.6085〜0.6505にあります。今週もむしろ下限を注意したいと思います。切れればこのトレンドラインは無くなり、0.5580方向を狙う構えに入ります。

さて実際の相場は、先週「…高値は0.6410を越えることはなく、大きく反落し、最後のサポートを狙える位置まできています。最後のサポートは5月31日底値からの線で、今日現在では0.6100にあります。金曜日には0.6110まで上がるので、今週はこのサポートを死守できるかをみます。万一切れた場合は0.6050、0.6020、大台代わりの0.60から5月31日底値0.5985が下値目途になります。上値は0.6220、0.6250〜60に抵抗線があり…」としましが、先週のレンジは0.6120〜0.6274で、下限の0.6110を守り切りました。まだ戻りが少ないので、NZドルは弱い流れを継続しています。今週はそのサポートが0.6120まで上がるので、週末終値で維持できるか否かをみます。日足では同じベースで0.6115にサポートとなり、金曜日には0.6125まで上がります。もし切れた場合は0.6100、0.6070、0.6040〜50、0.6000の順にサポートが続きます。上値は0.6190〜0.6200の抵抗線が強く、越えれば0.6240〜50の抵抗線狙いになります。更に7月27日の長い上ヒゲである0.6274を越えて終わらない限りは次の戻り高値狙いができません。
(1NZドル=0.6161米ドル、7月31日9:30)

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)
折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。

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