A$シカゴポジション（23/7/18）

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。



主要通貨ポジション（単位：枚）
(2023年7月11日現在の数値)

先週締日までの4通貨は、米独立記念日が挟まったことから、ネットで小幅のポジション調整に留まりました。但し、総枚数では豪ドルと円が大きく減っており、リスク低減の様相です。NZドルとユーロは横這いでした。しかし、この間の相場は大きく動きシカゴの思惑通りにいったのはユーロのみとなっています。シカゴにとっては正念場となっており、万一ポジションの引っくり返しになると、かなりの相場変動要因になります。

まずは豪ドルですが、ネットポジションはほとんど変わらず、ポジションの流れは3年前と重なる動きとはなっていませんが、実際の相場は3年前と同じ動きを辿る雰囲気となっています。終値ベースで3年前は�@0.5960→�A0.6440→�B0.6280→�C0.70になり、ポジションは途中豪ドルロングへ切り替えました。今回のシカゴはまだ豪ドル先安観を維持しており、場合により戻り売りの可能性を残しています。一方相場は前回に相当する流れでは�@0.6517→�A0.6783（この週内の高値は0.6901）→先週の7月11日底値0.6686が�Bに相当するのかどうか、そして7月13日の0.69付近が�Cに相当し始めるかを探る段階にいます。可能性の1つとして7月13日高値が�Aの段階かもしれません。この場合、今回の動きが前回よりもかなり時間かかることになります。今日の締日で大幅なショート減か増かをみます。NZドルは再度ショートに引っくり返しただけで、まだ相場観無しになっています。相場は5月30日締日終値0.6036から300ピップス程度NZドル高に戻していますが、様子見を続けています。

円のポジションはほとんど変わりませんでしたが、総枚数は24,000枚以上減らしています。一方相場は3日締日終値144円68銭、11日終値140円36銭、更にそこから3円程度の円高になり、僅か2週間で7円以上動いていますが、今日の締日でネットポジション残を確認します。次の1手となる12万枚以上にドルロングを積み上げているか、相場の分岐点とみているかを見ます。2週間程度で8〜9万枚程度までショート減になれば、一度手仕舞い方向、かつ深いドルの押しを想定しておきます。ユーロは長い間の我慢が実現してきました。1.10〜1.11ゾーンを完全に上抜けているので、あとはこのままユーロロングをキープ乃至積み上げるか、やれやれの利確するかをみます。後者ならユーロ上げの勢いに水を差します。

チャートの青の棒グラフを見ると、前週とほとんど変わらず、まだ比較的ショートが多い状況となっています。終値ベースのチャートでもやや緩やかな豪ドル高トレンドライン（0.6370〜0.7110）内での推移が継続しています。先週、昨年10月11日底値（0.6272）と5月30日底値（0.6517）を結んだ緑のサポートが0.6570付近、上値は1月31日高値（0.7054）と6月20日高値（0.6783）を結んだ赤い抵抗線が0.6760になり、11日締日まではこのレンジ内での収斂を続けていましたが、現在のスポットは上抜けています。今日の締日で上抜けかを確認します。狙いはトレンドライン上限の0.7110方向になります。

さて、実際の相場は、先週「…先週1週間は（一部略）レンジ100ピップスの小動きでした。豪ドル安の流れは変わっていませんが、今週も0.6580〜0.6720レンジの横ばいを見ておきます。上限越えで短期は豪ドルの戻り高の確認、下限割れで0.6450方向の2回目トライとなります。上値は0.6750〜60、0.6800、そして2月3日高値からの抵抗線0.6860が重要な上値ポイントになります。下値は（以下略）」としましたが、先週はザラ場で0.6860を上抜き、高値は6月16日0.6901との2回目トライになりました。週足終値では戻されて上ヒゲだけの抜けに留まりました。次回以降0.6910以上の週足終値で上抜けの再確認になります。これが確認できれば心理的抵抗線の0.70、0.7030、そして昨年5月30日週高値からの抵抗線0.7080が上値目途になります。

下値は0.6770〜80、0.67200、5月31日底値からの0.6640にサポートがあります。また週足では重要サポートは昨年10月3日週底値からの0.6520があります。大きな流れはまだ豪ドル安ですが、週足みると0.6520〜0.7080の3角持ち合いの収斂が続いており、現在は戻り高を狙える動きになっています。
（1豪ドル＝0.6817米ドル、7月18日10：00）