豪ドル/円、短期は強気を維持。引き続き80〜82円ゾーンの上値抵抗にも注意
オーストラリア経済は公共需要や低金利下での住宅投資に支えられて緩やかな拡大基調にあります。一方で、世界的な低インフレ傾向にある中で、オーストラリアも雇用市場が安定している割には労働賃金の上昇率が低く抑えられており、現在の好調な消費動向がこのまま続くかどうかは不透明です。また、豪州中銀は最近の豪ドル高に対して懸念を示しており、このまま豪ドル高基調が続いた場合はその対策の一環として利下げの可能性も見て置く必要がありそうです。
チャートを見ると、日足は9/15に付けた75.97を直近安値として反転、上昇の流れに転じましたが、11/1の日足が80.05にあった200日移動平均線を上抜けきれずに押し戻されており、上値を切り下げ始めていることや、9/27の76.19を短期的な二番底として下値を切り上げて来たサポートラインを11/2足が下抜けており、日足の形状が悪化し始めていることから、下値リスクにも注意する必要があります。短期トレンドは78.50割れで下値リスクが点灯します。日足の上値抵抗は80.50-60に、下値抵抗は78.50-60にあります。
一方直近の週足は小陽線で終えており、下値を切り上げる流れを守って引けていますが、上昇余力の強いものではないことや、今週の上値トライの動きの中で中期的に見て強い上値抵抗ポイントであった80.30-60ゾーンを上抜けきれずに反落しており、トレンドの変化に注意する必要があります。また、2014年11月に付けた102.84を起点として上値を切り下げる流れにも変化が認められず、この上値抵抗が82.00-10あることから引き続き80〜82円ゾーンが中・長期的な上値抵抗として働く可能性が高い状態に変わりありません。現状は78.72にある31週移動平均線を若干上抜けた位置で推移していますが、78円割れで越週した場合は、“ダマシ”であった可能性が高くなります。また、62週移動平均線も82.01にあり、中・長期的な上値抵抗として働く可能性が高いと見られます。今週の週足の上値抵抗は80.30-40に、下値抵抗は78.00-20にあります。
豪ドル/円【週足】:(11/3現在31週移動平均線は78.72にあり、これを若干上抜けた状態だが、62週線は82.01あり、長期トレンドは豪ドル弱気の流れに変わりない)
オーダー/ポジション状況
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