ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「7.30レベルをサポートに、7.50レベルをレジスタンス」としました。実際のレンジは、安値が7.40レベル、高値が7.63レベルと、予想レンジよりも10銭ほど上での動きを示しました。理由としてはドルランドがほとんど動意の無い中で、ドル円が週初の103円台後半から105円台半ばへと円安が進んだことがあげられます。
今週は、南ア関連の材料は貿易収支程度で目立ったものはありませんが、明日1日の日銀会合は毎度のことながらドル円が上下に振れるイベントですし、2日のFOMCでは12月の利上げに向けて何らかのヒントが出て来るかという点でドル円の動きに影響を与える可能性があります。
また、気になることとしてFX羅針盤の「第5回大統領選レポート」にも書いたオクトーバー・サプライズがあります。先週金曜のNY後場に突然飛び出したFBIによるクリントン氏のメール問題再調査ですが、大統領選の年の10月に起きたニュースは大統領選に大きな影響を及ぼすというものです。週明けの本日もハッカー集団アノニマスが72時間以内にクリントン氏が逮捕されると予告したという不穏な話が出ていますし、逮捕まで行かなくても思った以上にインパクトの大きな話に広がるかもしれないと考える市場参加者が出始めています。
仮にこの一連のニュースからトランプ氏が息を吹き返すという流れになると、これは間違いなくリスクオフということになり、ドル円、クロス円での円買い要因となってくるでしょう。否定されれば逆に円安の流れが再開することとなりますが、どちらにリスクがあるかとなると円高リスクのほうが大きい感があります。
いっぽう過去1か月程度のランド円のチャートを見た場合、安値高値ともに切り上げる上昇チャンネルの中での動きを続けていますし、より長期のチャートを見ても傾向はランド高。・円安の動きとなっています。下のチャートは8月中旬以降の4時間足チャートに、短期と長期の上昇チャンネルを示したものとなります。
ランド円四時間足
テクニカルには上昇トレンドを継続しやすいものの、もしメール問題でネガティブな進展があった場合には下げのリスクが大きいという前提で、今週は2つのサポートをあげておくこととします。
メール問題が収束を見せた場合は、7.50レベルをサポートに、7.70をレジスタンスとする流れ、もしネガティブな進展が出た場合、出るタイミングにもよると思いますが7.35をサポートとする流れとします。
また、これは長期的なテーマですが、先週の日経新聞にも書かれていた通り、南アフリカでは黒人間の貧富の差が拡大し、アパルトヘイトを知らない若年層の失業率が高いことから与党の政治的な力が年々弱まっている動きがあります。すぐではないにせよ、政治的な不安要因として考えておかなくてはならないテーマです。
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