東京市場は動意薄の展開、材料難で100日MA(133円19銭)とのもみ合いか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、133円前半での静かな推移となった。昨晩注目された3月の米CPIの伸び率が鈍化したことから、米景気減速懸念が再燃しドルは瞬間的に1円下落。その後は下げ渋ったものの、米2年債利回りが4.0%前後での推移となったことなどからドル買い戻しは進まなかった。
東京市場もこの流れを受け継ぎ、日中値幅は37銭とトレードチャンスに乏しい地合いとなった。日経平均が切り返すなど、株式市場では強い動きも見られたものの、ドル買い材料に欠ける地合いのなか積極的な売買は手控えられた。
なお、10時30分に発表された3月の豪雇用統計は、雇用者数が前月比5.3万人増、失業率が3.5%と市場予想(同2.1万人増、3.6%)よりも良好な結果となったことから、発表直後、豪ドルは50銭ほど上昇した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:133円07銭
高値:133円32銭
安値:132円95銭
終値:133円30銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:146円30銭
高値:146円60銭
安値:146円18銭
終値:146円41銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:89円11銭
高値:89円51銭
安値:88円97銭
終値:89円34銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:166円18銭
高値:166円51銭
安値:166円07銭
終値:166円41銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:27952円58銭
高値:28163円87銭
安値:27952円01銭
終値:28156円97銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、ユーロ圏鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.7%、市場予想:0.9%
18時00分、欧、ユーロ圏鉱工業生産指数(前年比)、前回:0.9%、市場予想:1.5%
21時30分、米、生産者物価指数(PPI)(前月比)、前回:−0.1%、市場予想:0.0%
21時30分、米、生産者物価指数(PPI)(食品・エネルギー除くコア)(前月比)、前回:0.0%、市場予想:0.3%
21時30分、米、新規失業保険申請件数、前回:22.8万件、市場予想:23.3万件
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、拡大するバンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。切り下がる20日MA(132円11銭)や、日足の一目均衡表の雲下限(132円57銭)などを上回っているが、雲上限(134円49銭)が目先の上値抵抗線として意識されそうだ。
足元、目立った売買材料に乏しい状況となっていることから、100日MA(133円19銭)水準でのもみ合いとなっている。100日MAは徐々に切り下がることから、ドルが上昇に転じるためには、早々にこの水準を抜け切る必要があろう。
CMEグループが算出しているFedウォッチを確認すると、5月3日に開催されるFOMCでは、0.25%の利上げ(5.00−5.25%)予想が6割超いる。3月中旬、欧米金融システム懸念が発生した頃、利下げを予想する割合が2割弱、利上げ予想は3割ほどだったことを考慮すると、市場は落ち着きを取り戻したと言えよう。一方、7月の利下げ(4.75―5.00%)実施を予想する割合は5割弱だ。こうした割合を総合すると、市場コンセンサスは「5月が最後の利上げで、早ければ7月にも利下げに転じる」との見方である。この見通しが変わらない限り、積極的なドル買いが進むような地合いとはならないだろう。
今晩の海外市場では、目立った経済指標の発表や当局関係者の講演等は予定されていないことから、静かな地合いを想定。本日の上値メドは、日足の一目均衡表の転換線や基準線が位置する水準である133円50銭、下値メドは、昨日の安値132円74銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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