豪ドル/円、短期は“やや強気”。91円割れで終えた場合は短期トレンドが変化。
2/28に発表された豪1月の小売売上高は前月比+1.9%と市場予想の+1.5%を上回り、過去二番目の高水準でしたが、為替相場はこれには反応しませんでした。翌3/1に発表された10-12月期GDPは+0.5%と、市場予想0.7%に届かず、豪ドル売りが優勢となる場面がありましたが、同日に発表された2月の中国製造業PMIが52.6と市場予想を大きく上回り、また2ヵ月連続して50台乗せとなったことから、中国が景気回復基調にあるとの見方が強まり、同国との貿易関係の深い豪ドルが買い戻される動きとなりました。為替市場はアメリカの利上げ長期化観測からドルが全面高の展開となっていますが、豪ドルは対米ドルで下げ渋る展開、対円では底堅く推移しています。
チャートを見ると、日足は12/20につけた87.03を基点として下値を切り上げる流れを維持しています。また、昨年9月につけた98.60を基点として上値を切り下げて来た流れからも上抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“豪ドルやや強気”の流れを維持していますが、対米ドルでのトレンドが弱く、急伸にも繋がっていません。日足の上値抵抗は92.20-30,92.60-70,93.00-10,93.70-80に、下値抵抗は91.40-50,91.00-10にあります。全て割り込んで終えた場合は下値リスクがやや高くなります。21日移動平均線は91.81に位置しており、若干上抜けて来ましたが“ダマシ”の範囲内です。120日、200日線は92.41と93.14に位置しており、上値を抑え込んだ状態にあります。
一方直近の週足は小陰線で終え続伸に繋げられずに越週しました。この陰線が2020年3月につけた59.91を基点とするサポートラインを若干下抜けた位置で終えており、下値リスクを残した状態ですが、一方で、昨年9月につけた98.60を基点として上値を切り下げて来た流れからは上抜けた位置を保っており、上値トライの可能性を残しています。この週足の抵抗は92.20-30にありますが、92.30超えで越週した場合は、来週も上値トライの動きが継続する可能性が高くなります。逆に92円割れで越週した場合は、下値リスクを残した状態となります。さらに、91円を割り込んで越週した場合は、短期トレンドが変化して89〜90円台まで下落余地が拡がり易くなります。今週の週足ベースで見た上値抵抗は92.20-30,92.80-90,94.40-50に、下値抵抗は91.00-10,90.20-30,89.00-10にあります。31週移動平均線は92.79にあり強い上値抵抗として働いていますが、62週線は90.92に位置しており下値を支えています。
3/2現在、31週移動平均線は92.79にあり上値を抑え込んでいるが、62週線は90.92にあり下値抵抗として働いた状態にある。
オーダー/ポジション状況
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