東京市場のドル・円は一時乱高下、日銀新総裁人事を睨んだ展開か(23/2/9)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、131円台での推移となった。

東京市場のドル・円は一時乱高下、日銀新総裁人事を睨んだ展開か(23/2/9)

東京市場のドル・円は一時乱高下、日銀新総裁人事を睨んだ展開か

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、131円台での推移となった。10時の仲値にかけて国内輸出企業などの実需の買いが入ったとの観測から、131円82銭までドルが買われる場面が見られたが、10時以降はドル買い一服。その後、静かな地合いが続いていたなか、14時45分に、自民党議員から「アベノミクス転換示唆なら調整難航も」「次期日銀総裁、山口元副総裁の場合は党内がまとまらない」といったニュースが流れた瞬間、為替、債券市場は乱高下となった。結局、ほぼ「往って来い」の展開となったが、次期日銀総裁人事ニュースが市場のホットワードであることは間違いない。こうした動きを目の当たりにすると、政府による2人の副総裁候補と総裁候補の提示が来週と目されている以上、神経質な地合いは続くと考える。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:131円35銭
高値:131円82銭
安値:131円24銭
終値:131円40銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:140円74銭
高値:141円35銭
安値:140円65銭
終値:141円05銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:90円98銭
高値:91円58銭
安値:90円93銭
終値:91円37銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:158円52銭
高値:159円16銭
安値:158円43銭
終値:158円83銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:27453円40銭
高値:27635円38銭
安値:27424円69銭
終値:27584円35銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間 

16時00分:独、消費者物価指数(CPI)(前年比)、市場予想:9.1%、前回:8.6%
16時00分:独、消費者物価指数(CPI)(前月比)、市場予想:1.3%、前回:−0.8%
17時30分:スウェーデン、政策金利、市場予想:3.0%、前回:2.5%
22時30分:米、新規失業保険申請件数(前週比)、市場予想:19.1万件、18.3万件
22時30分:米、失業保険継続受給者数、市場予想:166.2万件、前回:165.5万件
28時00分:メキシコ、メキシコ中銀政策金利、市場予想:10.75%、前回:10.5%

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、上値抵抗線として意識されていた20日MAを明確に上放れ、一気にバンド上限の+2σまで到達した。その後は、3日(金)から6日(月)に空いた窓(132円24銭−132円51銭)埋めを完了。下向きだった20MAが上向きに転じていることや窓埋め完了などから、今後、20日MAをサポートに緩やかなドル買い円売りの流れが続く可能性はある。

一方、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が重視する経済指標の一つである米消費者物価指数の発表や、日銀新総裁人事案の国会提出など重要なイベントを来週控えていることから、積極的なドル買い、もしくはドル売りは手控えられよう。日本企業の決算発表が本格化を迎えるなか、株式市場も指数より個別対応が中心となり、模様眺めムードは強くなると想定。

トレンドはドル買いと行きたいところだが、需給面等で様子見姿勢は強まると想定。今晩の海外市場の上値メドは、本日の東京時間の高値131円82銭、下値メドは7日の安値130円60銭(海外市場含む)とする

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ドル円日足

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