米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利議事要旨
(会合は2022年12月13・14日開催分)
昨日、昨年12月中旬開催のFOMC金融政策会合の議事要旨が公表されました。この中で、インフレはやや低下しているものの、まだ非常に高い水準であり、今後も利上げを継続していく旨が記載されています。また2023年中のFFレート引き下げを予想している参加者は皆無だったようです。
FOMC議事要旨の一部抜粋 (参加者の現状及び経済見通しに関する見方)の項目の一部
(前略)
インフレ率は依然として委員会の長期目標である2%をはるかに上回っており、参加者はインフレ率が容認出来ないほど高いことに同意した。参加者は10月・11月に入手したインフレデータが月次の物価上昇ペースに関して歓迎すべき低下を示していたことで一致したが、インフレが持続的な下降進路にあると確信するため、実質的により多くの進展具合の証拠が必要であると強調した。参加者はコアの商品価格が、供給ボトルネック状況が緩和していくのと一貫し、10月・11月のCPIデータで下がったことを指摘した。また幾人かの参加者は、幾つかの指標から、企業の値上げが依然として上昇しており、インフレに関して残された上昇圧力を軽減するため、抑制された総需要の拡大が必要であることを指摘した。(住宅関連のインフレ項目は略)
従って、現時点で賃金・物価変遷の反対への動きの兆候は見られない一方、このインフレ要素を付託され一貫した水準までに下げていくには、労働市場をよりバランスの取れた状態に戻すために労働需要の伸びを幾分和らげる必要があると査定した。
(一部略)
参加者は、全般的に経済見通しに関連する不確実性が高く、インフレ見通しに対するリスクは依然として上方に傾いていると指摘した。参加者は、例えば労働市場が予想よりも長くタイトに留まっていることから、物価圧力が予想以上に持続を示す可能性があることに言及した。
(一部略)
今回の会合で、適切な金融政策行動を考えるにあたり、参加者は、委員会が過去1年間、金融政策に関し十分制限的なスタンスに向け動いたことで重要な進展を遂げたことで一致した。それでも、参加者はインフレが依然として委員会長期目標の2%を大きく越えていることで合意した。一方、労働市場は非常にタイトなままであり、賃金や物価の上昇圧力に寄与していることで合意した。(一部略)
政策見通しの議論の中、参加者はFFレート目標レンジの継続的引き上げが、委員会目標の達成のためには適切であると引き続き予想している。将来の目標レンジの引き上げペースを決定するにあたり、参加者は金融政策の累積的引き締め、その金融政策が経済活動やインフレに与える影響の遅れ、そして経済や金融の進展具合を考慮することが適切であると判断した。(一部略)
2023年にFFレートの目標レンジを引き下げ始めることが適切であると予想した参加者はいなかった。参加者は、インフレが2%まで持続的に低下する道のりにあると確信するまで…それにはおそらく時間が掛かるだろう…、全般的に制限的な政策スタンスを維持する必要があると認めた。インフレが持続的で容認できないほどの高い水準にあることで、幾人かの参加者は、歴史的経験則が時期尚早の金融緩和には警鐘を鳴らしているとコメントした。
(以下略)
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
ドル円相場は4日23時頃に、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が「インフレがピークを迎えたと確信するまで、あと数回の利上げが適切」と発言。131円絡みで推移していたドル円は132円台に乗せ、さらにタカ派的内容のFOMC議事要旨も加わり、132円72銭まで買われ132円63銭で引けました。
尚、次回のFOMC会合は2月1日(水曜日)に予定されています。
(2023年1月5日14:45、1ドル=132円51銭)
オーダー/ポジション状況
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