オーストラリアの10月貿易収支予想
明日(木曜日)の午前中、豪州の10月貿易収支が発表されます。前回9月は予想を大きく上回る+124.4億豪ドルにまで達し、7月・8月の落ち込みから回復しています。内訳は輸出が前月比+7.0%(予想+1.0%)、輸入が同0.0%(予想+3.0%)でしたので、輸出の大幅増、輸入が予想より大幅減で、大きな黒字計上となりました。内容的には外需に助けられた形です。
今回10月予想は+120.0億豪ドルで、前月とほぼ同じ水準の黒字になっています。
下図を見ると、青の横線105億豪ドル(2020年3月時高値)からは3ヶ月振りに越えました。オレンジ色移動平均線もやや上向きになっており、黒字縮小の流れは一度収まった形です。まだ中国のゼロコロナ対策の行方が不透明なため、引き続きアジアの経済成長が減速しているのかを見極める状況は変わりません。ただ豪州中銀の金融政策がやや利上げ継続姿勢に?となってきているので、今後の景気回復期待には好影響となるかもしれません。
(今回発表予想12月7日9時現在)
過去の推移と3ヶ月移動平均
(2022年9月現在:黒線矢印は今回10月予想値、緑はゼロ、青の横線は105億豪ドルの黒字額基準)
輸出入の項目別予想では、輸出は10月が前月比+1.0%(レンジ▼4〜+5%:9月は+7.0%)、輸入は同+2.0%(レンジ+1〜+3%:9月は0.0%)です。輸出の予想レンジ幅が大きく、9月が大幅な増加となったので、レンジ下限のマイナスも想定しておく必要がありそうです。
下図は豪ドル米ドルの日足チャートです。9月13日高値からの抵抗線を上抜き、10月13日底値からのサポートB(=0.6420)に沿って豪ドル高になっています。ここから平行に上げた目安の抵抗線C(=0.6880)で上値トライをしましたが、12月1日、6日の高値D(=0.6850)で2回止められ、ここ2日間は豪ドルが弱い状態となっています。現在はシカゴポジション363内で書いた、11月21日底値からのサポートE(=0.6680)、そして11月3日底値からのF(=0.6560)を試す流れにあります。もし後者を切れるとBまで視野に入りますので、明日の豪州貿易収支、金曜日の米国卸売物価が要注意の材料になりそうです。尚、今日発表の第3四半期GDPは前期比・前年比共に予想を下回りましたが、豪ドル米ドルは小幅の動きに留まりました。
(12月7日12:40、1豪ドル=0.6689米ドル)
オーダー/ポジション状況
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