NZ/円短期は小反発の可能性を残す(16年10月第一週)

ニュージーランド経済もオーストラリア同様に国内の基盤はしっかりとしており、GDP成長率も年率3.6%と高成長を維持していますが、

NZ/円短期は小反発の可能性を残す(16年10月第一週)

NZ/円、短期は小反発の可能性を残した状態。中・長期トレンドはNZ弱気。

ニュージーランド輸出の減少から貿易収支赤字拡大

ニュージーランド経済もオーストラリア同様に国内の基盤はしっかりとしており、GDP成長率も年率3.6%と高成長を維持していますが、ここに来て貿易収支の赤字幅が拡大し、特に輸出額の減少がより大きい要因となっています。これは昨年8月以降、対米ドルでジリ高傾向にあるNZドル高が影響を及ぼしている可能性があり、輸出競争力への懸念が生じています。また、NZ高にも拘わらず資本財の輸入の減少が見られることは今後の景気面での不安定要因として注意が必要でしょう。また、不透明な世界経済、不安定な商品価格の動向次第では再び利下げに踏み切る可能性もあります。対米ドルでは強きの流れを維持していますが、対円相場については低位揉み合いの状態から抜け出していません。

日足は現状は下方向へのリスクがより高い状態

チャートを見ると、NZ/円の日足は、7/12に付けた76.85を戻り高値として上値を切り下げる流れにあり、また、200日移動平均線を何度かトライしていずれも上抜けられずに押し戻されており、下値リスクがより高い状態に変わりありません。この200日移動平均線は9/30現在75.17に位置しています。また、短・中期移動平均線が収束し始めており、近々に新たな方向へ向けて動き出す可能性が生じています。どちらに動き出してもおかしくありませんが、現状は下方向へのリスクがより高い状態です。日足の上値抵抗は74.40-50、75.10-20に、下値抵抗は73.00-10と71.90-00にあります。全て下抜けた場合は一段の下落リスクが点灯します。

週足上値トライの可能性を残すも中期トレンドは弱気

一方直近の週足は陽線引けとなり、続落を食い止めて越週しています。73.50-60にあった下値抵抗を実体ベースで守って越週しており、上値トライの可能性を残していますが、74.42に位置している31週移動平均線の下で推移していることから、“ダマシ”となる可能性にも注意が必要でしょう。また、2015年4月に付けた92.41を起点として上値を切り下げる流れにあり、中・長期トレンドはNZ弱気の流れに変化が認められません。但し、可能性が低いと見ていますが76円台を回復して越週した場合は下値リスクが後退して、上値トライの動きが強まり易くなります。逆に72円を割り込んだ場合は6/24に付けた69.33で底打ちしたかどうかを確認する動きが強まり、70円方向への一段の下落に繋がり易くなります。今週の週足ベースで見た上値抵抗は74.30-40、75.10-20に、下値抵抗は72.80-00、72.10-20にあります。31週、移動平均線は74.42にあり、下値リスクが点灯中です。また、62週移動平均線は76.81にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れに入っています。

月足サポートラインを実体で下抜けて越月

月足を見ると、9月足は陰線引けとなり、前月の陽線を打ち消しています。単体では下げ余力の強いものではありませんが、2009年2月の大底44.25を起点とする長期的なサポートラインを実体ベースで下抜けて越月しており、長期トレンドに変化が生じ始めています。現状は6月に付けた69.33を起点として下値も切り上げていますが、72.50割れの越月か値動きの中で72円割れを見た場合は70円方向への一段の下落リスクに注意が必要となります。31ヵ月移動平均線は82.96にあり、長期トレンドがNZ弱気の状態にあることを示しています。但し、可能性がやや低くなりましたが、77円超えで越月した場合は中期トレンドが変化して、一段のNZ上昇に繋がり易くなります。この場合でも82円台は大きな壁となります。

             NZ/円【週足】

             NZ/円【週足】

(9/30現在31週移動平均線は74.42に、62週線は76.81にあり中・長期トレンドはNZ弱気の流れ)

            NZ/円【月足】 

            NZ/円【月足】 

(9/30現在31ヶ月移動平均線は82.96あり長期トレンドはNZ弱気の流れ)

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