米8月雇用統計の予想(22/9/2)

日本時間2022年9月2日21時30分に発表予定です。

米8月雇用統計の予想(22/9/2)

米8月雇用統計の予想

本日は8月の米雇用統計関連の数値が発表されます。前回7月は下表@失業率、A非農業部門雇用者数(NFP)、B平均時給の全てで予想を上回り、雇用改善が継続しています。FRBが雇用は堅調だとの見方が頷ける結果となりました。

相場は発表前に133円絡みで推移していましたが、発表後は135円50銭の高値をつけ135円で引けています。この日の東京市場寄り値132円62銭から約3円のドル高になりました。
今回8月予想は、失業率が横這い、非農業部門雇用者数(NFP)が前月比よりも下がり、平均時給も下回る予想になっています。失業率は前回50年振りの低水準であり、FRBの年末予想3.7%以下なので、かなり良い数値を継続しており、ここから一段の改善はかなり難しいと思います。非農業部門雇用者数(NFP)は前月から反動が予想されます。ただ予想通りなら順調な雇用拡大を継続しています。平均時給は年率では5%越え(予想5.3%)になっているので、十分な数値と思われます。インフレ率よりは低い時間給の伸びから実質所得は低下していますが、時間給があまりに高いと一段のインフレ懸念が出ますので、FRBにとっても好ましいことにならないと思います。

尚、アトランタ連銀GDPナウは第3四半期GDPで前期比年率2.6%(9月1日現在)になっており、8月26日時点の1.6%から大幅に改善しています。内容的に建設支出、ISMの上昇が寄与していると述べています。昨日のドル買いが頷ける結果になっています。但し、昨日のISMは全体の流れではまだ下降トレンドを脱却できていないので、まだ製造業の先行きは楽観視できません。

(注)8月からADP社民間雇用数の数値公表が再開されました。2021年まで遡ってADP社とNFPを比較しましたが、過去の数値よりも毎月が大きく乖離しており、あまり参考になりませんでした。その意味で今回のADP社13.2万人(同社によれば2021年1月以降では一番低い数値となっています)はNFPを類推するには非常に厳しくなっています。少し時間経過を見てから作成したいと思います。

今回予想

今回予想

(9月2日9時現在)


下図の平均時給は堅調な伸びを続けており、年率5%越えは大きな数値といえます。但し、過去のトレンドラインに近づく流れは変わらないですので、巡航速度入りがインフレ沈静化には必要かもしれません。

平均時給(年率)

平均時給(年率)

青の矢印は今回予想値(黒のラインはトレンド)


下図はユーロドルの週足チャートです。2022年2月7日週高値からの抵抗線がA(=1.0280)にあり、そこから平行に下した下限の目安ラインB(=0.9730)があり、ユーロ安トレンドを形成しています。そして昨日までの週足はトウバ線になっており、2手前レンジの戻り高C(=1.0090)をやりましたが全て切り返されてD(=0.9910)で止まっています。今週初の寄りが0.9936でしたので、今日はこれ未満で終わればトウバ(陰)線になります。現状ではCとDで上下していますが、来週以降はD割れの可能性が高まりB方向狙いになります。一方で、今日パリティを守って終わると、上下にヒゲ作る陽線になるので、まだCとDレンジで推移し、もし上値を越えたらAのトレンドライン上限まで、更にE(=1.0380)狙いの可能性も出てきます。この場合はAとBのトレンド抜けなので、その後のユーロ戻り高値には注意します。尚、2021年5月24日週の高値から下したユーロ安の抵抗線F(=1.0920)が控えています。

今日の雇用統計はNY市場3連休を控えた中、予想を越えた場合に一段のドル高狙いになるのか、ポジション調整するのかを確認する必要あります。前者なら上記のD下抜けの可能性が高まります(あるいは今日の数値で抜けて終わることになります)。

平均時給(年率) 2枚目の画像

(2022年9月2日10:30、1ユーロ=0.9959ドル)

オーダー/ポジション状況

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