米7月PCEとPCEコアの予想
本日、米国の7月PCEとPCEコア及び個人消費支出が発表されます。前月(6月)の結果はPCE全体が予想通りでしたが、コアは上回り、個人消費支出も大きく伸びました。ドル円相場は発表前に134円付近でしたが、134円60銭まで買われました。しかしながら、前日発表の2Q・GDP速報値が2期連続のマイナスだったことから持ち高調整売りに反落し133円27銭で引けました。
今回は全般的に前月数値よりは軟調予想ですが、PCEコアはほぼ横這い傾向になっています。下図を見ると、CPIコアもPCEコアも今年2・3月の高値水準からはインフレがやや軟化していますが、最近1〜2ヶ月は高止まり傾向になっています。FRBは6月FOMC会合で、2022年末PCEコアを4.3%(3月時4.1%)に上方修正していますが、中々そこまで到達出来るトレンドにはなっていません。
先週来FRBの地区連銀総裁や委員は成長より物価安定に焦点を当てた発言を繰り返しているので、もし6月より横這い以上の結果になると、市場は9月FOMCでの0.75%利上げ確率が一段と高まりそうです。また9月のFOMCではこのインフレ見通しが改定されますので、年末のPCEコア4.3%がどの様に変わっていくのかも注目されます。
そして、今日はこの数値発表後にジャクソン・ホールでパウエルFRB議長のスピーチが予定されています。昨年は物価上昇が一時的と発言した背景もあり、今回はインフレ沈静化中心の発言が予想されています。また先行き経済への言及がどの程度含まれるかも注目されます。
(今回予想)
2022年8月26日9時現在予想
米国CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)前年比ベース推移
オレンジ矢印が今回の7月予想値
赤はFRBのインフレ目標値2%
緑が6月FOMC会合時の2022年末予想値4.3%
上図を見ると赤のFRBインフレ目標よりは大きく乖離している状況が続いています。また緑のラインへの回帰も足踏み状態です。
下図はドル円の日足チャートです。3月4日底値からのサポートA(=139円60銭)は既に切れ、下値トライの時間帯になりましたが、8月2日の底値130円41銭からドルは回復を始めました。そこからサポートC(=133円80銭)を形成していますが、7月14日の最高値139円39銭からの抵抗線B(=137円70銭)にも今回阻まれています。
現在はBとCの3角保合い内にいます。もしBを越えてくれれば、7月14日高値の139円40銭〜139円60銭(=A)方向を狙える流れに入れます。逆に8月11日底値からのサポートD(=135円70銭)を切ると、BとCの3角保合い下限方向への余地が広がります。
今日のPCEコアとパウエル議長講演でまずBとDのラインを試す流れになりそうです。
(8月26日9:50 1ドル=136円66銭)
オーダー/ポジション状況
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