米7月雇用統計の予想
本日は7月の米雇用統計関連の数値が発表されます。前回6月は非農業部門雇用者数(NFP)が予想を上回り、失業率と平均時給は予想通りでした。相場は発表前に135円80銭付近で推移していましたが、発表後は136円57銭までドルが買われ136円10銭で引けました。翌週14日には米金利高から139円39銭の高値をつけ、現在までそれが今年の最高値となっています。
今回7月予想は、失業率、平均時給が横這い、非農業部門雇用者数(NFP)が前月比よりも下がります。既に、失業率などは過去50年来の最低水準にあり、ここから一段の改善は見込み難く、その意味で非農業部門雇用者数(NFP)の大幅増加も想像し難くなっています。FRBの6月時の2022年末失業率予想でも3.7%ですので、現在の水準はそれをクリアしています。
今後の経済成長をはかる上で、今回の焦点も平均時給がポイントと見ています。2022年前半の平均時給は年率5.5%付近で推移していましたが、ここ数ヶ月は5%台前半(6月は5.1%)、今回7月予想は5%割れ(予想4.9%、レンジ4.7%〜5.2%)になっています。下図の平均時給(年率)を見てもコロナ後の雇用逼迫による時給上昇も一段落し、かなり緩やかな伸びとなってきており、2013年からの黒のトレンドライン内に回帰しそうなほどの低下になっています。一方で、CPIは上昇を続けているので、実質所得は落ち込んでいることになります。
また、アトランタ連銀GDPナウは第3四半期GDPで前期比年率1.4%(8月4日現在)になっており、8月1日時点の1.3%からはやや改善しています。今週の経済指標改善が裏付けています。しかしながら2期連続マイナス後にしては伸びが低いと思われます。
今回予想
(8月5日9時現在)
平均時給(年率)
青の矢印は今回予想値(黒のラインはトレンド)
下図はドル円の日足チャートです。3月4日底値からの重要なドル高サポートラインA(=136円80銭)を7月28日に下抜け、その後もドル売りが続きました。上値は直近高値からの抵抗線B(=135円70銭)があります。今週初は先にドル売りで下値トライし、2日に底値130円41銭をつけましたが、終値では確りと戻し、横サポートC(=131円30銭)を維持しています。週央からの戻り高はD(=134円55銭)でここ2日間止められています。現状ではCとDのレンジをどちらにブレークするのかをみます。流れはドル安ですので、リスクとしてはC割れの可能性が高くなっており、もし日足終値でC未満になり、ザラ場で直近底値130円41銭、心理的サポート130円の大台を割ってくると、一段と深い押しに繋がりそうです。現状では今年5月下旬に揉み合ったE(=126円90銭)辺りが目安になります。一方で、Dを越えてくれば下値リスクが減じられ、BとAの抵抗線が目安になります。
(2022年8月5日10:20、1ドル=133円25銭)
オーダー/ポジション状況
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