米国第2四半期GDP速報値の予想
(日本時間2022年7月28日21時半発表予定)
(今回発表予想)7月28日8時30現在
本日、注目の米国第2四半期GDP速報値が発表されます。前回1Qは予想を大きく下回る前期比年率▼1.6%になりました。2021年4Qが同+6.9%でしたので、前期の高い成長率からの比較ではマイナスの可能性は想定されました。今回はその低い水準からの数値になります。予想は年率で+0.5%、前期比ベースにすると僅か+0.1%程度ですので、ほぼ横這いになります。予想レンジでは▼2.1%〜+2.0%で、マイナスの場合はテクニカルリセッションの可能性がでてきます。
昨日のFOMC後のパウエルFRB議長の記者会見では「米国は現在リセッションには陥っていない」と発言しているので、その結果が注目されます。また1Q・GDPは産業別分類では政府支出以外はマイナスでした。上図(1)ではオレンジ色の移動平均線は下降を続け、(2)でも、黒の上昇トレンドラインから乖離し始めており、成長鈍化がみて取れます。
尚、アトランタ連銀GDPナウは7月27日現在で2Q・GDPが▼1.2%になり、7月19日現在の▼1.6%からは上方修正されています。明日改定値が発表されます。
同時に発表される1Qの個人消費は速報値2.7%(予想3.5%)⇒3.1%(改定値)⇒1.8%(確定値)と大幅にダウンしています。そして2Qは更に伸び率鈍化予想になっています。一方で、PCEコアは前期比年率で4.4%、インフレ沈静化方向の予想になっています。しかしながら、既発の4月・5月のPCEコアの年率がそれぞれ4.9%、4.7%ですので、今日は予想よりも少し高い数値がでる可能性あります。また個人消費とPCEコアの伸び率に大きな差があるので、実質可処分所得が目減りしていることになります。もし個人消費が予想通りで、PCEコアが予想を上回る数値になった場合、米金利動向とドルに対してどの様な影響がでるのかも見たいと思います。
下図は短期間のユーロドル日足チャートです。6月9日高値からの抵抗線がA(=1.0325)にあります。一方、目安となる底値を結んだラインB(=0.9780)にあります。AとBは平行ではなく拡大しています。この間、実体では7月14日のC(=1.0018)が底値、ヒゲで0.9952です。やはりパリティはまだ心理的サポートになっています。
その14日を底値にして、ユーロは回復してきましたが、戻りは横抵抗線のD(=1.0270〜80)で何度か止められています。ここ数日はラウンドトップ気味に推移し、ややユーロの下値リスクが高いですが、まだCとD間でのレンジになっています。下限を切れば前回底値0.9950、そして流れはB方向トライになります。上値はAを越えれば、前回の底値だったE(=1.0350)が次の戻りの目途になります。
昨日はFOMCのイベントを通過し、今日のGDPが当面最大の材料になりそうで、もしCとDが維持されると、夏休み相場入りも懸念しなくてはいけない感じになります。
(7月28日10:15、1ユーロ=1.0195ドル)
オーダー/ポジション状況
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