アメリカ5月貿易収支予想
(日本時間2022年7月7日21時半発表予定)
本日21時半に米国5月貿易収支が発表されます。前回4月は予想を下回る赤字額になりました。今回5月予想は更に減少です。2020年4月以降、米経済回復基調が続き、それに伴い貿易収支の赤字拡大傾向も継続していましたが、ここ数ヶ月は頭打ちの様相です。予想通りなら今年に入ってからは最小の赤字額になります。2022年に入り米経済の鈍化傾向が鮮明になりつつある中で、それに伴う貿易額の減少に繋がっているのか、あるいは中国のロックダウンの影響による一時的なものなのか、今後2〜3月経過後の数値が注目されます。もし前者ですと、世界的にも影響が見込まれます。
下図@を見ると、灰色のモノの収支(発表済5月分▼1,043億ドル)は今年最大だった3月の▼1,268億ドルより大幅に減少(約220億ドル)しています。
(今回予想:2022年7月7日9:00現在)
@ 4月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支、黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)青の棒グラフ:対中国、オレンジの棒グラフ:対日本
上図@では青の棒グラフ(対中貿易赤字)が4月に急減少しています。丁度ロックダウンの時期に相当するので、今回5月の数値も注目されます。
また、下図Aの月別の輸出入額推移を見るとトレンドでは輸出入共に拡大傾向続いていましたが、ここ数ヶ月、オレンジの輸入はトレンドラインからの乖離が明らかに目立っています。内需が弱くなったのか、インフレによる購買力低下なのか、今後の数値が気に掛かります。
A 月別輸出入額(2022年4月迄)
下図はユーロドルの週足チャートです。昨日5月下旬週の高値からの抵抗線A(=1.1060)とそこから平行に下したB(=1.0260)でユーロ安トレンドラインを形成していました。このレンジ間の横サポートC(=1.0340〜50)で何度か止められていましたが、今週にそれを下抜き、ユーロは一気に下落しています。現在のスポットは目安となるBも下回っているので、ユーロ一段安トライに繋げています。短期的には今年2月上旬高値からの抵抗線D(=1.0620)とそこから平行に下したE(=1.0060)で、やや下げのきついユーロ安トレンドになっています。
チャートは週足ですので、明日の雇用統計の試練を受けて終値が出来ます。ポイントはBを越えて終われるか、この場合でもC抜けが確定するかになります。更にCを越えて終われるのかを見たいと思います。万一Cを回復した場合は下ヒゲ長くなり、実体では戻しているものの、来週以降は、場合によりD方向への戻り高トライの余地が広がります。一方、B未満で終わった場合は、DとEのトレンド内で推移するか、一気にEも下回るのかをみます。この場合には、心理的底値であるパリティ(ユーロ1.00)がありますので、このポイントで小休止するのかを見る必要があります。
今日の貿易収支は赤字改善(GDPにはプラス)でドル買いになるのか、景気鈍化を受けた赤字改善なのかを見たいと思います。
(7月7日10:15、1ユーロ=1.0185ドル)
オーダー/ポジション状況
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