南アランド週報:『約2ヵ月半ぶり高値圏へ急伸。来週は南ア中銀会合に注目』(1/22朝)

南アフリカランドの対円相場は、11/26に記録した6.93円をボトムに反発に転じると、今週末にかけて、約2ヵ月半(昨年11/9以来)ぶり高値となる7.55円まで急伸しました。

南アランド週報:『約2ヵ月半ぶり高値圏へ急伸。来週は南ア中銀会合に注目』(1/22朝)

『約2ヵ月半ぶり高値圏へ急伸。来週は南ア中銀会合に注目』

〇今週の南ア円、経済指標の好調等に週後半にかけて、週間高値7.55円まで上昇
〇南ア円、約2ヵ月半(昨年11/9以来)ぶり高値となる7.55円まで急伸
〇基準線や転換線、21日移動平均線や90日移動平均線、一目均衡表雲上下限を上抜け
〇テクニカルの地合い強いが、上方向には200日線控え上値も重い
〇来週は1/27の南ア中銀政策決定会合に注目集まる
〇南アランド円相場の下落を来週のメインシナリオとして予想
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.35ー7.70

今週のレビュー(1/17−1/21)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.42円で寄り付いた後、@米金融政策の早期正常化観測や、A世界的なリスク回避ムード(米金利急上昇→リスクアセット下落→新興国通貨下落)が重石となり、週央にかけて、週間安値7.35円まで下落しました。しかし、90日移動平均線をバックに押し目買いが強まると、B南ア12月消費者物価指数(結果+5.9%、予想+5.7%、※前年比)の伸び率加速(約4年10ヵ月ぶり高水準)や、C上記Bを背景とした南ア中銀の追加利上げ観測(次回政策決定会合は来週1/27)、D米金利低下に伴うリスク回避ムードの後退(米長期金利上昇の動きが一服)、E南ア11月小売売上高(結果+3.3%、予想+2.0%、※前年比)の良好な結果が支援材料となり、週後半にかけて、週間高値7.55円(昨年11/9以来、約2ヵ月半ぶり高値圏)まで上昇しました。もっとも、200日移動平均線をバックに伸び悩むと、週末にかけて反落し、本稿執筆時点(日本時間1/22午前4時45分現在)では7.52円前後で推移しております。

来週の見通し(1/24−1/28)

南アフリカランドの対円相場は、11/26に記録した約9ヵ月ぶり安値6.93円をボトムに反発に転じると、今週末にかけて、約2ヵ月半(昨年11/9以来)ぶり高値となる7.55円まで急伸しました。この間、一目均衡表基準線や転換線、21日移動平均線や90日移動平均線、一目均衡表雲上下限を上抜けした他、強い買いシグナルを示唆する三役好転も点灯するなど、テクニカル的に見て、地合いの強さを印象付けるチャート形状となっております。但し、上方には主要レジスタンスポイントとして意識されている200日移動平均線が控えているため、ここからの上値追いには注意が必要でしょう。

こうした中、来週は1/27に予定されている南ア中銀の政策決定会合イベントに注目が集まります。市場予想は+25ベーシスポイントの利上げ(3.75%→4.00%)となっており、インフレ抑制を目的に南ア中銀が昨年11月に続いて政策金利を引き上げるとの見方がコンセンサスとなりつつあります。予想通り、政策金利の引き上げがなされる場合には、直後の反応は、南アランド買いとなりそうです。

但し、同国経済に先行き不透明感が燻っている中での利上げ実施は、景気への下押し圧力を通じて、時間差で南アランド売りに波及する恐れが警戒されます。国営電力会社エスコムを巡る計画停電の長期化(南ア経済の下押し要因)や、米金融政策の早期正常化観測(新興国から米国への資金流出懸念)も重石になると見られ、例え南ア中銀が利上げに踏み切ったとしても、南アランド円相場の続伸余地は限られそうです(南ア中銀が予想に反して政策金利を据え置く場合は、南アランドの急落に繋がる恐れ。エコノミスト調査では据え置き予想が一定数存在)。以上を踏まえ、当方では引き続き、南アランド円相場の下落を来週のメインシナリオとして予想いたします。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.35ー7.70

注:ポイント要約は編集部

『約2ヵ月半ぶり高値圏へ急伸。来週は南ア中銀会合に注目』

南アランド円日足

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