米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)
昨日(20日)、FRBからベージュブックが公表されました。以下はその内容となっています。地区連銀は12地区で構成されており、報告内容期間は2021年10月8日以前までとなっています。内容的には前回はデルタ株感染拡大によりやや伸びが緩やかになったとしていましたが、今回はその拡大が適度に伸び、雇用不足が拡大、物価は上昇していると報告しています。
(全般的な経済活動)
経済活動はほとんどの地区連銀地域で緩やかな伸びから適度な伸びに拡大した。しかしながら、幾つかの地区でこの期間の成長ペースが減速したと言及している。それは供給チェーンの混乱、労働不足、Covid-19のデルタ株に関する不確実性に起因している。多くの地区は消費支出でポジティブな伸びを指摘した。しかしながら、自動車販売は低在庫率や価格上昇により、幅広い地域で減少したと報告している。旅行や観光活動は地区により様々だった。幾つかの地区ではレジャー関連旅行で継続的に強くなったとしているが、他地域ではCovid症例の増加や新学期開始で下落が見られるとしている。製造業は、トラック輸送や貨物同様、国内ほとんどの地域で、緩やかな伸びから強い伸びとなった。
非製造業活動の伸びはほとんどの地区で僅かな伸びから緩やかな伸びまでと幅があった。ローン需要は、この期間、全般的に横這いから緩やかな伸びと報告されている。居住用不動産は変わらずか、やや減速したと報告されている。しかし市場は全般的に健全さを維持している。非居住用不動産に関する報告では、地区や市場区分では多様である。農業の状況は混在しており、エネルギー市場は全般的に変わらなかった。直近の経済活動見通しは全般的に依然ポジティブであるが、幾つかの地区では前月よりも不確実性が高まり、より慎重ながらも楽観的であると指摘した。
(雇用と賃金)
雇用はここ数週間で緩やかな伸びから適度な伸びに拡大した。求人需要は高いが、労働者の伸びは低い供給で削がれている。とりわけ輸送やテクノロジーの企業は労働者供給が低く、一方で多くの小売業、接客業、製造業の企業は時間や生産削減をした。というのも、十分な労働者供給がなかったからである。企業は、労働者は他の仕事に変わったり、退職したため、離職率が高いと報告している。子育て問題やワクチン義務化が、Covid関連による休職と共に、問題の原因として幅広く言及されている。多くの企業は、雇用候補者を拡大するため訓練を提供している。幾つかのケースでは、企業は労働者不足を相殺するため自動化を増やした。大多数の地区では、堅調な賃金の伸びを報告している。企業は人材を引き付けるために最初の賃金を上げ、また既存の労働者を維持するために賃金を上げている。また多くの企業は契約や残留特別手当、柔軟な労働スケジュール、あるいは労働者がその地位に留まる様にインセンティブとして休暇を増やすなど提案している。
(物価)
ほとんどの地区で、物価上昇が著しいと報告している。これは商品や原材料の需要増に起因している。仕入れコスト上昇の報告が産業全体に広がっているとしている。これは供給チェーンのボトルネックから起因している製品不足による。また、価格上昇圧力は製品不足と同様に輸送や労働制約の増加により生じている。鋼材、電子部品、あるいは輸送コストの価格はこの期間で著しく上昇した。多くの企業は強い需要の中、顧客へのコスト増を申し伝える状況を示しながら、売り値を引き上げた。将来の物価上昇に対する見込みは、幾人かは予想価格が依然高いままかあるいは更に上昇すると見る一方、他方では今後1年間で緩やかに物価上昇するとみている。
(各地区のハイライトは略)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP)
下図はドル円の日足チャートです。9月22日底値からのサポートA(=113円00銭)とそこから平行に上げたB(=115円00銭)でドル高トレンドラインを形成しています。ここ3日間は114円台前半を中心に横這いを継続しており、昨日の陰線は値幅小さいですが、包み陰線になり目先は上値が重くなっています。今日以降114円50銭越えでの終値で再度上値トライに戻れます。逆に調整した場合はC(=113円68銭)の窓空けを埋めるか否かになります。また、10月7日底値からのD(=113円50銭)がサポートとなっています。
(2021年10月21日11:20、1ドル=114円30銭)
オーダー/ポジション状況
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