シカゴポジション(CME)299
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年9月7日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、豪ドル以外は全て米ドル売りになりました。その豪ドルですが、更に豪ドルロングを積み上げています。但し、内容的にはロングを14,900枚も手仕舞いし、ショートも減らしてのロングですので、総枚数減少=リスク低減をしています。シカゴの豪ドル先安は変わりませんが、終値ベースの相場自体はやや豪ドル高気味が続き、かなりショートのコストも悪いので、今後も売り上がりするのかどうかは非常に微妙です。明日の締日ポジションとNY終値を見てから判断した方が良さそうです。
NZドルはポジションをひっくり返してきました。まだNZドルロング4,000枚弱ですが、ネットで5000枚を越えてくると、新たなポジションメーク期間に入ります。今後2〜3週間程度の積み上げ方をウォッチします。万一、NZドルロングを積み上げてくると、豪ドルショートの期間が長いので、オセアニア通貨の観点から少なくとも豪ドルをスクエア方向にもっていく可能性が高くなります。また、5月頃からここまでのシカゴのネットポジョションを見れば、豪ドル安NZドル高になりますが、相場もほぼ一本調子のNZドル高になっています。1豪ドル=1.0250NZドル付近に比較的強いサポートあるので、ここで止まると、この通貨間での豪ドル買い戻しも予想されます。
円はポジションも総枚数もほとんど変わりませんでした。シカゴのドルロングの持ち値は非常に悪く、ひっくり返してから丁度6ヶ月経過し、そろそろ大きなドル高にならないと時間切れの様相です。後1ヶ月程度を見て、相場がまだ109円台ならば、一度ロングを手仕舞いする可能性が高まりそうです。ユーロはユーロロングを増やしていますが、ドルロングを利確しているので、ユーロ先高観のポジションメークとは言えません。従い、5万枚越えになるまではまだ暫く相場が横這い傾向続ける可能性が高いと思います。
シカゴはロング14,900枚減、ショート4,500枚減で、差し引き10,400枚の豪ドルロング増になりました。なんと2週間で4万3000枚の総枚数減です。終値ベースでは3週連続の豪ドル高となり、先にロングを利確した形でショートは我慢してキープしています。豪ドル先高観もかなり怪しくなっています。チャートを見ると、黒の豪ドル安トレンドラインは0.7300〜0.7710にあり、遂に締日ベースでトレンドライン内に入ってきています。まだ豪ドル安トレンドを維持していますが、上値余地も広がっていることから、シカゴがそこまでの売り上がりが出来るか疑問になります。
さて、実際の相場は0.7315〜20の抵抗線を抜けてから高値は9月3日に0.7480まで上伸しました。先週の金曜日には0.7420〜0.7480まで収斂し、どちらかに抜けるとしましたが、下限を切りました。そして8月23日底値0.7111からのサポートも先週下抜き、現在は豪ドル安方向の流れに戻されています。サポートとしては0.7310〜20が強く、更に0.7280〜90、0.7220の順にサポートがあり、シカゴポジションにとってはやれやれの方向に相場が来ています。上値は0.7470〜80の抵抗線が強く、ここを越えて行かない限りは上値リスクが減じられています。但し、ポジションが膨らんでいるので、豪ドル下押しの場合はシカゴの買い戻しが想定されます。
(1豪ドル=0.7339米ドル、9月13日14:35)
オーダー/ポジション状況
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