アメリカ7月貿易収支予想
本日21時半に米国7月貿易収支が発表されます。昨年4月以降、米国貿易収支は赤字拡大傾向(下図@の黄色矢印)が続いています。今回は赤字減少予想ですが、灰色の「モノ」だけの収支に関しては6月を見ると、3月の赤字額を越えており、ここ数年では最大数値になりました。今回もこれが横這い以上なら内需の強さが伺えると思います。そうなるとサービス収支の黒字が増えての赤字減少ですから、経済には良い数値と言えそうです。また予想レンジが幅広いのでサプライズには注意が必要です。
また、下図Aの月別輸出入を見ると、オレンジ色の輸入は拡大を続け、青の輸出もコロナ前近くまで回復しています。第3四半期に入り、ここまでの米国経済指標は全般的に前期の過熱感からやや冷めていますが、まだ経済の拡大基調は維持しています。大きな赤字がそれを裏付けるのかを確認したいと思います。
(今回予想:2021年9月2日9:00現在)
@ 6月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支、黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)
青の棒グラフ:対中国、オレンジの棒グラフ:対日
下図Aの月別の輸出入額推移を見ると、輸入(オレンジ)は今年3月からコロナ前の水準を越え、やや右肩上がりを続けています。一方の輸出(青)も増加基調を継続し、2019年5月高値付近に近い数値まで増加しています。世界的に貿易量が拡大しているのか注目したいと思います。
A 月別輸出入額
(2021年6月迄)
以下は今日発表予定の米国経済指標の予想です。昨日のADP社民間雇用者数は予想を大きく下回りました。一方でISM製造業景況指数は予想を越え、60に近い数値となりました。
(2021年9月2日9時現在の予想数値)
下図はユーロドルの日足チャートです。大きな流れでは、今年1月7日高値からのA(=1.2200)がユーロ安を規定しています。6月中旬にユーロは急落し、その後サポートラインB(=1.1640)が出来、そこから平行線に上げたC(=1.1830)で短期ユーロ安トレンドラインが出来、ここ2日間は上ヒゲだけ抜けています。そして6月1日高値1.2254からの抵抗線E(=1.1850)も下りてきており、丁度ぶつかっています。この2つをクリアしてくれると、横抵抗線のF(=1.1990)までの上値余地が広がってくれます。逆に、急激なサポートD(=1.1780)があり、ここを切れてしまうと、BとCのトレンドラインに回帰します。
少なくとも明日の雇用統計で、ある程度の流れが見えてくると期待しています。
(9月2日10:20、1ユーロ=1.1844ドル)
オーダー/ポジション状況
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