アメリカ6月貿易収支予想
(日本時間2021年8月5日21時半発表予定)
明日21時半に米国6月貿易収支が発表されます。昨年4月以降、米国貿易収支は赤字拡大傾向(下図@の黄色矢印)を強めています。今回も予想通りなら、ほぼ3月に並ぶ赤字額です。コロナ後の米国で手厚い財政支援策などにより消費が著しい回復を示していることが赤字額拡大の1要因になっているようです。下図Aの月別輸出入を見ても、輸入はコロナ前の2019年高値水準を3ヶ月連続で上回っています(オレンジ色)。今回も予想通りの赤字額なら、輸入は更に拡大していると思われ、米景気拡大の裏返しが続いています。尚、図中の青の棒グラフは対中の赤字額を示していますが、3月ピークに2ヶ月連続で減少しています。中国国内の景気に変調が出始めているのかは今後の数値を待つ必要がありそうです。
(今回予想:2021年8月4日10:00現在)
@5月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支
黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)
青の棒グラフ:対中国
オレンジ:対日
下図Aの月別の輸出入額推移を見ると、輸入(オレンジ)は今年3月からコロナ前の水準や2019年5月高値(オレンジ色横線)を越えています。一方で、輸出(青)はまだ高値(2019年5月を基準)を越える勢いがありません。
A月別輸出入額
オレンジの棒グラフ:輸入
青の棒グラフ:輸出
オレンジ色横線:2019年5月高値
以下は4日・5日発表予定の米国経済指標の予想です。今日のADP社民間雇用者数を皮切りに金曜日の雇用統計まで幾つか指標が続きます。今日のADPの結果を基に、明日の貿易収支を勘案した方が良いかと思います。
(目先はややドルが弱い状態にありますが、例えばADP社が予想以上の結果になり、かつ貿易収支の赤字縮小になった場合、ドルにどの様な影響が出るか注目します。その流れで金曜日の雇用統計を迎えたいと思います。)
(2021年8月4日10時00分現在の予想数値)
下図はユーロドルの日足チャートです。大きなところでは、A(=1.1760)とB(=1.2110)で3角保合いを収斂しています。最近まではC(=1.1790)とD(=1.1835)で保合っていましたが、7月29日にDを抜けてからは、ユーロの戻り高水準を模索する動きになっています。
このままいけばまずE(=1.1990)とF(=1.2010)が次の上値目途になります。1.20は大台代わりですので、このポイントを越えて終わることはユーロ高に必要となります。
一方で、もしCとAを維持出来ないと、Aの起点である1.1700のダブルボトムが視野に入ります。
(8月4日14:00、1ユーロ=1.1871ドル)
オーダー/ポジション状況
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