ユーロ圏7月消費者物価指数(HICP)の予想
本日、ユーロ圏の7月消費者物価指数(HICP)速報値が18時に発表されます。これに先立ちフランス・ドイツの第2四半期GDP速報値等、また同時刻にユーロ圏の第2四半期GDP速報値等が発表されます。その後の米国の各種指標が公表されます(一部予想は下表ご参照願います)。
前回6月のHICPは予想通りの結果になりました。今回7月は全体で2%、コアは前月を下回る0.7%予想となっており、ECBが目標とするインフレ2%よりも大きく下回る見込みになっています。先週ECBの金融政策で超低金利の継続となりましたが、それを裏付ける数値予想になっています。レンジ上限でも+1.1%までで、これを上振れてインフレ目標値に近い数値でも出ない限りはサプライズにはならないと思われます。逆にレンジ下限以下の数値になると、ユーロドルへの影響も出易くなります。加えて、この時にユーロ圏GDP数値の下振れにも注意が必要になりそうです。
ユーロ圏HICP
(2021年7月30日9時現在予想)
ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移
(黒い線より右側は今回の予想値、赤はゼロ、緑はECBインフレ目標値上限2%)
尚、6月公表のECB見通しでは、2021年末のHICPコア(上図のオレンジ色に相当)が1.9%(3月時予想1.5%)ですので、今回はその水準より一層下回る数値になります。8月から12月にかけてかなりの景気拡大がないと、インフレ上昇には結びつかない感じがします。
以下は本日発表予定の主な経済指標です。
(2021年7月30日9時現在予想)
(2021年7月30日9時現在予想)
(2021年7月30日9時現在予想)
米国の6月個人消費支出・PCEに関しては、昨日公表の第2四半期GDPでの数値の1部ですので、大きく振れる可能性は少ないと思いますが、エコノミストの予想レンジ幅もそこそこあるので注意が必要です。
下図はユーロドルの日足チャートです。短期的にはラインA(=1.1795)とそこから平行に下したB(=1.1660)でユーロトレンドラインを形成していましたが、今週の火曜日に少し上抜け、昨日は完全上抜け(Aに触わらずに陽線)しました。しかもC(=1.1845)の抵抗線も抜けており、短期的にはD(=1.1985)付近までの上値余地が広がっています。もしDを越えるとE(=1.2020)、F(=1.2140)方向をトライできる態勢となります。
一方で再度A以下に引き戻されるとG(=1.1760)、更に売られると、ユーロ安トレンドラインのAとB内に戻されます。今日のユーロ関連指標で余程悪い数値にならない限り、ユーロは上値トライできる位置にいます。逆に悪い数値になっても、下押ししない場合はユーロが強い状態に入っていると思われます。
(7月30日10:00 1ユーロ=1.1883ドル)
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