ユーロドルFOMC後の急落で1.20割れ、欧州勢参入後に一段安
17日の東京市場でユーロドルは横這い後に下落再開。本日未明のFOMC結果公表におけるFRBの「タカ派転換」により急落した余波で、朝方1.1995レベルで取引が始まったユーロドルは、東京時間に入ってからも1.1984レベルまで安値を更新する動きとなりました。その後は夕刻まで1.2000をはさんでの小幅な値動きに終始しましたが、夕刻欧州勢参入後再度下値を試す動きとなり、一時1.1936の安値をつけた後、東京時間18:30現在は1.1950レベルで取引されています。
昨晩の海外市場では注目されたFOMCにおいては、予想外に、一部政策関連金利の引き下げ、ワクチン接種拡大を踏まえた声明文のコロナウイルスによる経済の悪影響表現緩和、参加者の金利見通しの上方修正、とりわけ2023年末までの0.5%の利上げ予想、パウエル議長のこれまでにない、インフレリスク認識とテーパリング示唆等、予想外のタカ派材料目白押しの状況となりました。これを受けて市場では米長期金利が急騰。為替市場もドル全面高となり、ユーロドルは1.21台前半から1.20割れのレベルに100pips以上下げて東京時間を迎えました。
テクニカルにはユーロドルは、未明の急落で一目均衡表の「雲」の中に突入。当面のサポートとみられていた90日移動平均線も下抜けて、1.1994の200日移動平均線でようやくいったん下げ止まった形です。ただ、本日はすでに200日移動平均線も割り込んで来ており、さらに直近安値5/5の1.1985やほぼ同水準の年初来安値からの半値戻し等重要なチャートポイントを次々と割り込んで下げ止まらない状況です。この後のターゲットは、一目均衡表の「雲」の下限の1.1943(一時突破)や上記フィボナッチの61.8%戻し1.1919等。
FOMCを契機に相場の流れが大きく変わった可能性があり、今後の市場動向とりわけ米長期金利の動きには要注意です。
序盤の欧州主要株価指数は軟調なスタート。今晩この後は21:30に米フィラデルフィア連銀製造業景況指数、21:30には米新規失業保険申請件数、23:00米5月景気先行指数の発表があります。
ユーロドル日足
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