欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表(2020年12月9日・10日会合)
昨日(1月14日)、12月開催のECB金融政策会合の要旨が公表されました。一部箇所を抜粋して和訳します。
(金融政策スタンスと政策検討)
金融情勢に関して、メンバー達はシュナーベル氏とレーン氏が冒頭で紹介した評価を幅広く共有した。すなわち、市場センチメントはワクチン開発の成功裡のニュースや予想される金融政措置により著しく改善した。ユーロ圏ソブリン債の金利スプレッドは危機前の水準まで下落した。しかしながら、不確実性は依然高く、ポジティブなセンチメントは悪いニュースが起きた時には即座に失ってしまう。またインフレ見通しにネガティブな結果を与える為替レートの進行に関するリスクが表明された。
全てのメンバーはパンデミック再発による経済下落見通し、予想インフレ見通しの下方修正、その結果、インフレ期待の寄り何処を失くすリスクや、パンデミック時期に好ましい金融情勢を保つためには追加金融政策が必要であり、経済の全ての部門に信用供与の流れを支援続け、経済回復の下支えすることで合意した。12月公表のユーロ圏スタッフのインフレ見通しは運営審議会のインフレ目標よりも下回っている。これらの背景に対し、金融情勢を好ましいものに維持しておくことを確実にする断行が必要であると考えられる。
しかしながら、中期インフレ見通しが運営審議会の目標に沿ったものではないけれども、現在の状況が、PEPP(パンデミック緊急債券購入プログラム)を最初に決定した緊急事態からは幾つかの点で違っていることを思い起した。現在の環境は、危機に対抗するために追加政策手段を採用するというよりも、好ましい金融情勢を守るために政策手段の再調整を請け負うことである。運営委員会の中期方向付けは、目標に到達するまで忍耐と粘り強さを持ち、それ故PEPPの領域が重要なパラメーターであるという発言がなされた。同時に、既に高度な緩和状態であるが、一段とイールドを低下させることが成長やインフレの限界効果をもたらすとの見通しに関する議論がなされた。一方で、とりわけ金融情勢安定において、意図しない側面の結果をもたらすリスクもある。概して、運営審議会は今後数ヶ月に亘り、物価安定の見通し変化を注意深く見守る必要がある。
メンバー達は冒頭のレーン氏による提案された金融政策パッケージ(追加の金融政策措置を講じる内容:特に下記の「第2」)に合意すると表明した。それはパンデミック期間中よりも長い期間や経済の全ての部門に対する信用供与を継続して支え、その結果経済活動を下支え、中期の物価安定守るという、好ましい金融状態を維持することを目的としている。パンデミック下で、好ましい金融情勢を保つ手段として、PEPP購入の拡大と延長、TLTRO V状況の再調整が最も適切であるとして見ている。
(以下は決定した金融政策ですので、続きをご参照願います)
以下は金融政策決定事項の一部内容です。12月11日に和訳したものを載せています。
12月11日記事より抜粋
12月11日記事より抜粋
12月11日記事より抜粋
ユーロドル相場はECBの金融政策発表前は1.2150付近で推移していましたが、追加緩和の文言で欧州経済が弱いとの受けとめ方で、1.2111まで売られました。その後は米国の悪化した新規失業保険申請件数にユーロが買い戻されました。ユーロドルの相場に関しては、本日の米国の小売売上高をご参照願います。
(1月15日16:00、1ユーロ=1.2137ドル)
オーダー/ポジション状況
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