米12月消費者物価指数(CPI)予想
本日、米国12月消費者物価指数(CPI)が公表されます。金融市場はトリプルブルー達成で、昨年12月の経済対策を越える額の追加支援策期待、史上最高値の更新続けている株価に、10年債金利がザラ場で1.18%台を付ける水準まで上昇し、ドル買い材料視されています。最近の経済指標は不冴えなものが多いですが、先行指標となるISMなどは好調さを維持しているので、先行き楽観視の様相になっています。本日発表のCPIはやや上向きの予想になっていますが、もし予想を大きく外れる結果(上下共)になると米金利に影響を与えそうです。
また、FRBのインフレ指標であるPCEコアは11月が横這いとなり、CPIコアとの相関は維持しており、インフレを心配する状況にはいません(下図(2))。
2021年1月13日10時現在予想
(1) 米国消費者物価指数(CPI)前月比ベース推移
(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ)
(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移
(赤はFRBのインフレ目標値2%、緑より右は今回予想値)
注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。
下図はドル円の週足チャートです。先週ISM製造業景況指数時に添付したラインA(3月高値からのライン:104円35銭)に絡む水準まで、上値トライをしています。
今回は7月初旬高値からの抵抗線で引き直ししています。このラインA(=104円60銭)と、そこから平行線に下したB(=101円80銭)になります。もし相場がラインAまで行くと、3月高値からのラインは越えるので、可能性としてはドル高の勢いを維持し、今回のAを上抜く可能性もあります。その場合は目途としてD(=106円20銭)辺りが視野に入ります。
尚、昨年高値からの抵抗線はE(=107円25銭)は変わっていません。現在のところはこの104円35銭〜60銭ゾーンが抵抗線になり、ドルの戻りを阻止しています。
一方で、下値はまだ週足でC(=103円25銭)未満の終値がありません。ザラ場で102円台に突っ込んでも、週末の終値が103円10銭未満になった確認が欲しいところです。そうすればBまでのトライが見えてきます。CPIの結果が大きく振れない限りはまだレンジ推移になりそうですが、インフレ懸念無しと受け止めた場合、米金利動向に注目したいと思います。
(1月13日12:30 1ドル=103円57銭)
オーダー/ポジション状況
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