金銀比 8月18日アップデート
ドル建て金価格が値を戻す動きは為替相場にも影響し、金買い(ドル売り)が先週後半からのドル安のきっかけのひとつとなっています。
ドル建て金(XAUUSD)は年初来安値(1451.4)から年初来高値(2075.1=史上最高値)まで43%上昇しましたが、貴金属市場ではドル建て銀(XAGUSD)が年初来安値(11.64)から年初来高値(29.86)まで156%の上昇とビットコインの比ではない急騰を見せました。実際に日足チャートをご覧ください。
上から金(XAUUSD)、銀(XAGUSD)、Gold-Silver Ratio(金銀比)です。金と銀は上昇率・下降率こそ違うものの、比較的似た動きをすることが多いのですが、今年は下降率も上昇率も異常で金銀比が極端な動きを見せています。一般的に金銀比の上昇はリスクオフ。金銀比の低下はリスクオンと見られます。
急落時は銀の下げがより大きく、上昇の流れの中では銀の上昇の激しさがわかります。金銀比には適正な数字というものはありませんが、100以上はさすがに高すぎる印象でしたし、3月以降のブレの大きさを見ていると、今の金銀比は短期的にはやや低すぎるのではないかという印象です。となると金銀比が上がるには、上昇局面では金価格がより上がることとなりますし、下降局面では銀価格がより下がることとなります。
世界経済見通しとの関連で言うならば、見方が分かれているのですが、現在金銀比が低下しているということは景気に対する安心感(=リスクオン)という傾向があるということを示していると見ることもできるでしょう。
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