NZ/円、一段の下落に注意。73円割れの越週で長期も変化する可能性が点灯
ニュージーランド経済は好調な消費に支えられて足元は引き続き良好な状態にありますが、日銀が追加緩和を見送ったことによる円高の加速や、オーストラリア中銀の利下げを受けた豪ドルの急落に連れ安の展開となっており、対円では73円台前半まで急落しています。
チャートを見ると、日足は4/28に付けた77.28を戻り天井として反落、短期トレンドに変化が生じています。現状は73〜74円ゾーンにある強い下値抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きが強まっていますが、73円割れで終えた場合は新たな下落トレンドに入る可能性が点灯します。
週足を見ても、続伸に繋げられずに大陰線で終えており、上値トライに失敗して下値リスクが高い形となっており、今週も下値攻めの動きが先行しています。73円台には中・長期的に見ても強い下値抵抗が散在していますが、73円割れの越週となった場合は新たな下落トレンド入りの可能性に注意が必要となります。逆に可能性がやや低いと見ていますが、76.50超えで越週した場合は下値リスクが軽減されます。この場合でも昨年4月に付けた92.41を戻り天井として上値を切り下げる流れの中にあり、78円超えで越週しない限り、中期トレンドはNZ弱気の流れに変化が生じません。今週足の上値抵抗は75.00-10に、下値抵抗は73.00-10にあります。31週、62週移動平均線はそれぞれ78.20と81.47にあり、この下に潜り込んだ状態にあります。
一方月足は、4月足の下値抵抗である73.70-80をかろうじて守って引けており、反転の可能性を残していますが、73.50割れの越月となった場合は、2009年2月に付けた大底44.25を起点とする長期サポートラインを下抜けることにより、長期トレンドも“NZ弱気”に転換します。この場合は65〜67円方向への新たな下落トレンド入りの可能性に要注意。また、対ドルで0.6700割れを見た場合もNZの続落に注意が必要となります。
NZ/円【週足】
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