オーストラリア2019年第1・四半期消費者物価指数結果
オーストラリア統計局は4月24日に2019年第1・四半期の消費者物価指数(CPI)を公表しました。
内容は四半期ベース比で+0.0%(予想+0.2%)、前年比ベースでは+1.3%(同+1.5%)となり、両数値共に予想を下回りました。
主な要因
前年比でみると、下落要因は衣料・家具関連・通信・輸送の4部門です。
一方、上昇要因は食品と非アルコール飲料・教育・健康関連が大きく上がり、内容的に生活実感としてはインフレを感じる結果になっています。
また輸送は四半期毎の数値は前期から連続して下がり、4Qの前年比は+2.8%でしたので、原油価格下落の影響が大きく出た形になっています。その原油価格は既に大きく反発しており、このまま行けば次回はインフレ要因になりそうです。
前年比ベースCPIと中銀政策金利推移…緑の線は中銀のインフレ目標金利値
2016年4Q以降のCPI>政策金利が再度逆転してきました。
第1四半期CPIの年率は中銀目標レンジ下限から一段と下がりました。これだけ見ると、まだインフレ懸念を心配する水準とはなっていません。チャートを見ると、消費者物価指数が政策金利を下回ってきました。中銀への緩和期待が出ている様です。
但し、生活必需品の上げは堅調であり、ある程度は中銀見通しに沿った形になる可能性を残しています。
為替は、発表前に0.7090〜95米ドル辺りで推移していましたが、発表後は豪ドルが急落し0.7030米ドル絡みまできています。短期の豪ドル高トレンドラインは下抜け、目先はトレンドライン開始時の0.7000〜10米ドルのサポートを試す流れにいます。ここを切った場合は0.6980米ドルにある年始の実態部分底値サポートに当たります。もしここを切れた場合には、年始の長い下ヒゲ0.6745〜0.6980米ドルレンジの底値を確認する動きになります。上値は0.7050、0.7090〜00に抵抗線あり、後者を越えれば目先の豪ドル安は一段落します。
市場は来月(5月7日)の中銀金融政策を狙った緩和発言期待の豪ドル売りになっていますが、CPIは既に終わった1Qの数値であり、内容的に長くショートを引きずる要因には無いと思われます。流れに乗っても手仕舞いは確実にしておいた方が良さそうです。
(4月24日11時15分、1豪ドル=0.7035米ドル)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.10.18
NZドルWeekly 第3四半期CPIは大幅減速も想定線、11月会合での大幅利下げは既に織り込み済み(24/10/18)
今週のNZドルは、第3四半期消費者物価指数(CPI)がほぼ想定通りの鈍化となった一方、不安定な中国情勢などが意識されて、やや上値の重い展開となった。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.10.18
豪ドルWeekly 強い雇用情勢で年内利下げ観測は一段と後退、中国情勢睨みの展開は続く(24/10/18)
今週の豪ドルは、良好な雇用情勢が確認できた一方、不安定な中国情勢が上値を押さえたことなどから100円台でのもみ合いとなった。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.10.18
ドル円150円近辺、三村財務官の牽制発言で小幅反落 (10/18午前)
18日午前の東京市場でドル円は150円を挟んでの動き。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:川合 美智子
2019.04.25
オーストラリアドル週報(2019年4月第4週)
欧州経済の脆弱さや世界経済の先行きに不安を残しており、低インフレ下での豪ドルの上値余地も拡がり難くなっています。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2019.04.23
オーストラリア2019年第1・四半期消費者物価指数予想(4/23)
発表予定は日本時間4月24日午前10時30分です。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。