ユーロドル1.15台前半、方向感探り
11日の東京市場でユーロドルは1.15台前半を中心に比較的落ち着いた動きとなりました。
昨晩公表された12月のECB理事会議事要旨では、今後の欧州経済のリスクは概ね均衡しているとの見方が示されていますが、一方でリスクバランスは下方向に向かっているとの表現にも、より強い表現を主張するメンバーもいるなど意見が分かれた様子が窺え、前日ドルの金利先高感後退で上げたユーロドルは、昨晩再び1.15割れまで押し戻されました。
しかし、本日朝にFRBクラリダ副議長が「経済の横風が続くならば、FRBは米経済を保てるようそれを相殺するような適切な先見的政策をとるべきだ」などと発言したことから、東京時間にはドル売りがやや強まり、ユーロドルは1.15台を回復、東京時間18:00現在は1.1525-30レベルでの取引です。
テクニカルにはユーロドルは1.15の壁を破り、一旦は推し戻されたものの水準を維持、日足の一目均衡表の雲も突きぬけて、上昇局面入りの可能性が出てきています。しかし、今のところ米欧当局のスタンスに一喜一憂で方向性らしい方向性は出ていません。
また、来週15日には英国下院でのEU離脱法案採決が予定されていますが、可決される見通しは立っておらず、ユーロにとっては大きな懸念材料であり、ユーロが上昇局面に入ったと判断するにはリスクが高すぎる状況です。
序盤の欧州株価指数先物は概ね上昇。本日この後22:30に米12月の消費者物価指数の発表が予定されています。市場予想は前年比+1.9%と2.0%割りこむ見込み。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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