豪州2018年3Q消費者物価指数結果
オーストラリア統計局は10月31日に2018年第3・四半期の消費者物価指数(CPI)を公表しました。内容は四半期ベース比では+0.4%(予想+0.5%)、前年比ベースでは+1.9%(同+1.9%)となり、四半期ベースで若干予想を下回りましたが、ほぼ予想通りの結果になりました。年率では中銀のインフレ目標値圏下限を外れました。公表後は約30ピップス程度の豪ドル売りとなりました。
主な要因
前年比でみると、下落要因引き続きは衣料・家具関連・通信の3部門です。これらは物価上昇の足を引っ張っています。
一方、上昇要因はアルコールやタバコ、住宅・教育・輸送・健康関連となっています。
第3四半期CPIの年率は中銀目標レンジ下限を下回りました(下図)。2017年以降は目標値下限付近で上下を繰り返し、インフレ懸念心配する水準とはなっていません。
中銀見通しは、年末にかけてCPI上昇を予想していますが、年内は第4四半期を残すのみですので、次回は上昇の端緒になるか重要となります。
以下は9月の中銀議事録で10月もほとんど変わっていません。
「…労働需要の先行指標を見ると、雇用は平均以上の伸びが見込まれる。失業率は5%程度まで改善すると予想される。賃金は高い稼働率を埋めるべく徐々に上昇していくだろう。また、最近のデータはGDPの伸びが平均以上であり、インフレも恐らく上がっていく予想は変わっていない。しかし、委員達は海外からの不確実性(注:米中貿易摩擦)や低い賃金の伸びに関するリスクが引き続きあることを確認した。」
前年比ベースCPIと中銀政策金利推移…緑の線は中銀のインフレ目標金利値
2016年4Q以降はCPI>政策金利を維持しています。
前年比ベースCPIと中銀政策金利推移
為替は、ほとんど動かず、今日も上下で30ピップス程度のレンジに留まっています。
週初に豪ドルは上値トライからとしましたが、最初の抵抗線0.7120〜25米ドルに止められています。既に3週間以上も経過している0.7040〜0.7150米ドルの横流れ推移を変えるエネルギーがでていません。
10月も今日で終わるので、明日以降は上下のトライがあると思われますが、豪ドル安トレンドライ0.6950〜0.7240米ドルが基本の流れになっています。上記の上限抜けても0.7240米ドルの抵抗線、下限割っても0.6950米ドルのサポートではまずは止められると思われます。(10月31日13時00分、1豪ドル=0.7086米ドル)
(以上)
オーダー/ポジション状況
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