NZ/円、日足、週足ともに値動きが収縮中。一方向へ動き出す可能性に注意。
NZ経済は引き続き良好な状態を保っており、24日に発表された貿易収支も輸出が9.3%の伸びを示し、季節要因を加味しても予想以上の黒字幅拡大となりました。NZ最大の輸出品である乳製品についても数量、価格ともに伸びを示しており、総体的なファンダメンタルの強さに変わりありませんが、原油価格の急落や中国情勢、先進国の株式市場動向など、外部要因による相場変動には注意する必要がありそうです。
チャートを見ると、日足は74〜76円台を中心とする揉み合いの中で、下値抵抗を守って推移していますが、3/7に付けた77.93を直近高値として上値も切り下げており、値動きが収縮し始めています。現状は74.80〜75.00にある強い下値抵抗を守っていますが、これを下抜けた場合は一段の下落リスクが点灯します。逆に76.50超えに日足の実体を戻した場合は、上値余地が更に拡がる可能性が生じますが、78〜79円ゾーンに中期的な上値抵抗が散在することから、これを上抜けるほどの上昇にも繋がり難いと見られます。21日移動平均線は75.81にあり、これに絡んで推移中ですが、200日線は79.40にあり、中期トレンドは下値リスクがより高い状態にあります。
一方直近の週足は陰線引けとなり、やや下値リスクの高い形で越週しています。75.00-10の週足の下値抵抗を守って反発の可能性を残していますが、昨年4月の92.41を戻り天井として上値を切り下げる流れから抜け出しておらず、80円超えの越週とならない限り、中期トレンドはNZ弱気の流れにあります。一方で、月足が2009年2月に付けた44.25を大底として下値を切り上げて来たサポートラインを守っており、長期トレンドは強気の流れを維持していますが、74円割れの越月となった場合は、長期トレンドも変化して65円前後までの新たな下落トレンドに入る可能性が生じます。今週足の上値抵抗は76.60-70に、下値抵抗は75.00-10にあります。31週移動平均線は78.51に、62週線も82.73にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れに変化が認められません。値動きが収縮しており、近々に一方向へ抜け出す可能性に注意が必要です。
NZ/円【週足】
(3/23現在31週移動平均線は78.51に、62週線も82.73あり中期トレンドは“キウィ弱気”の流れ)
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