NZ/円、短期トレンドに変化。中期トレンドは弱気の状態。
3/15に発表されたNZ第4四半期GDPは前期比+0.6%に留まり、市場予想の+0.8%を下回る結果となりました。為替市場はこれを受けて若干弱含みましたが、市場の反応は鈍く、むしろ足元のドル金利の低下傾向や、貿易戦争への懸念によるリスク回避の円高がNZ円の上値余地を限られたものとしています。
チャートを見ると、日足は、1/23に付けた81.57を起点として上値を切り下げる流れを変えておらず、この日足の上値抵抗は79.00-10にありますが、2/1に付けた81.07を戻り高値とする短期レジスタンスラインを3/9の陽線が実体ベースで上抜けており、短期トレンドには変化が生じています。また、3/5に付けた75.93は長期的な下値抵抗ポイントでもあることから、短期的には一旦底打ち、反転の流れに入った可能性が高いと見られます。現状は77.84に位置する21日移動平均線を上抜け切れていませんが、78円台で終えた場合は下値リスクが軽減されて一段の上昇に繋がり易くなります。但し、この場合でも中期トレンドが弱いことから79円超えから厚くなる上値抵抗にぶつかる可能性に注意が必要です。21日移動平均線は77.84に、120日、200日線は78.95と79.74に位置しており、中期トレンドはNZ弱気の流れを変えていません。
一方週足を見ると、前週の陰線を切り返して陽線が出ており、反発余地を探る動きに繋げています。上値を切り下げる流れから上抜け切れておらず、下値リスクを残した状態ですが、76.00±10銭に長期的な下値抵抗があり、これには一旦跳ね返された形となったことから、短期的には一旦底打ち、反転の流れに入ったと見られます。週足の上値抵抗が78.50-60にありますが、これを上抜けて越週した場合は下値不安が後退して一段の上昇に繋がり易くなります。逆に、76.00±10銭の下値抵抗を守り切れずに越週した場合は、再び下落リスクが高くなり72〜74円方向への一段の下落リスクに注意が必要となります。31週、62週移動平均線は79.07と79.56に位置しており、中期トレンドはNZ弱気の流れにあります。また、31ヶ月移動平均線が78.25に位置しており、月足の上値抵抗として働く可能性にも注意が必要でしょう。
NZ/円【週足】:(3/14現在31週移動平均線は79.07に、62週線は79.56に位置しており、収縮中の両者を下抜けて新たな下落リスクが点灯中。)
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