日銀黒田総裁会見新味なく
現状維持、無風で終了した日銀政策決定会合後の黒田総裁記者会見でも特に目新しい内容は無く、しいて言えば昨晩の米政策金利引き上げに関連した質問に、「海外の金利が直接国内の金利に影響を与えることは無い」「海外金利が上がったからといって国内金利を上げる必要があるとは考えない」と米金利引き上げによる円金利の連れ高をけん制しました。
会見中もドル円は113円台前半での取引が続いていましたが、終了後一旦113円を割り込む局面がありました。ただ、これは会見の内容とは関係なく欧州勢に参入によるFOMCの利上げ後のポジション処理と考えられます。
イベントシリーズ前半を終え、ドル円は米金利が低下したことにより一円ほどレンジを下げたにとどまりましたが、チャート的には一目均衡表の雲を下抜けてしまい、113円台後半でしばらく続く雲の下限に頭を抑えられそうな形です。
夕刻にはスイス中銀が金融政策を発表、中銀預金金利を-0.75%に据え置いています。
今晩はこの後20:00からトルコ中銀が政策金利を発表。エルドアン大統領の独裁化を懸念する欧州各国との亀裂は深まるばかりで、14日にはエルドアン大統領がボスニア紛争時のスレブレニツァの虐殺事件について「オランダがどんな風に虐殺したか知っている」と述べオランダ国民を激怒させました。(実際には国連軍に属するオランダ部隊の担当地域で起きたセルビア人による虐殺事件)今回政策金利の変更は予想されていませんが、情勢が不安定かつ、幾度も中銀に対し金利引き下げを求めてきた大統領が事件を機に国内での支持を集めており、やや注意。
また、同じく20:00にトランプ大統領初の予算教書(期間17年10月-18年9月)の骨格が公表されますが、すでにポイントが米行政管理予算局から明らかにされており、それによれば国防費を9%増加させるのに対し海外援助や環境保護関連を大幅に削減するとのこと。
ただ、税制改革などはまとまっていないため盛り込まれず、あくまで骨格のたたき台に過ぎないとの見方が大勢で相場への影響は限られそうです。
さらに21:00に英国中銀の政策金利発表、こちらも現状維持が予想されています。
米国では21:30に住宅着工件数、新規失業保険申請者数、フィラデルフィア連銀景況指数等の指標の発表があります。
序盤の欧州株価指数先物はおおむね堅調に推移。
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