A$円86-87円の上値抵抗に注意
2月2日に発表された12月の貿易収支は、35億1,100万豪ドルの黒字となり、予想の20億ドルを大幅に上回る好数値となりました。また、また12月の建設許可件数も▼1.2%と市場予想の▼1.5%ほど悪化しませんでした。為替市場ではこの結果を受けて豪ドル買いの動きが強まりましたが、対円ではトランプ大統領の日米貿易不均衡を問題視する発言により、円高圧力が加わり易く、86円台半ばにある強い抵抗を抜け切れていません。豪州経済に不安材料はありませんが、「円」が注目通貨となる中で、豪ドル/円相場についても円高方向への警戒が必要です。
チャートを見ると、日足は、85円台の下値抵抗を守っており、上値トライの動きに繋げていますが、86.50-60、87.10-20に強い上値抵抗が控えており、これを上抜けられない状態が続いています。現状は下値抵抗を守っていますが、85円台を維持出来ずに終えた場合は下値リスクがやや高くなります。さらに84円割れを見た場合は短期トレンドが変化して一段の下落リスクが点灯します。日足の下値抵抗は85.00-10、84.50-60にあります。21日移動平均線は85.80にあり、これを挟んで上下動を繰り返していますが、120日、200日移動平均線は81.38と、80.30に位置しており、中期トレンドは豪ドル強気の流れを維持しています。
一方週足は、小陽線を繋げて下値を切り上げる流れを変えていませんが、今週は上値を追い切れずに小反落に転じています。85.00-10、84.10-20に週足ベースで見たやや強い抵抗がありますが、84円割れで越週した場合は短期トレンドが変化して一段の下落リスクが生じます。しかしこの場合でも、2014年11月に付けた102.84を起点として上値を切り下げる流れからは上抜けた位置で推移しており、80円台を大きく割り込むほどの下落にも繋がり難いと見られます。週足の上値抵抗は86.50-60、87.60-70にあります。31週、62週移動平均線は80.81と81.66に位置しており、中期トレンドは豪ドル強気の流れが継続中ですが、31ヵ月移動平均線が87.65に位置していることや、月足を見ると1月足の実体が小さく、上値トライに失敗した形で越月していること、12月足も上ヒゲがやや長く、上値トライに失敗していることから、上値余地が限られ易く、87円台が強い上値抵抗として働くと見られます。
豪ドル/円【週足】:(2/1現在31週移動平均線は80.81に62週線も81.66にあり、短・中期トレンドは豪ドル強気の流れにある)
オーダー/ポジション状況
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