トルコリラ円見通し 米雇用統計通過からの円安で戻した後もドル円の高止まりを見て確り(24/6/11)

トルコリラ円の6月10日は概ね4.86円から4.82円の取引レンジ、11日早朝の終値は4.85円で先週末終値4.84円からは0.01円の円安リラ高だった。

トルコリラ円見通し 米雇用統計通過からの円安で戻した後もドル円の高止まりを見て確り(24/6/11)

米雇用統計通過からの円安で戻した後もドル円の高止まりを見て確り

〇トルコリラ円、6/10早朝4.82から午後4.86へ上昇したものの、6/7夜高値4.87超えには至らず
〇ドル円を追う展開、4.80台序盤は買われながら6/7高値を4.87超えると4.90手前を目指す可能性も
〇対ドル、6/10は概ね32.51から32.11の取引レンジ、6/7から6/10へと再びリラ安がやや優勢の動き
〇トルコ経常収支は7か月連続赤字だが予想を下回る、失業率は3か月連続で改善
〇4.82を上回るうちは一段高余地ありとし、4.87超えからは4.88、4.89を順次試す上昇を想定する
〇4.82割れからは、4.80前後への下落を想定する

【概況】

トルコリラ円の6月10日は概ね4.86円から4.82円の取引レンジ、11日早朝の終値は4.85円で先週末終値4.84円からは0.01円の円安リラ高だった。
6月4日にドル/トルコリラにおけるリラ急落とドル円の急落が重なったためにトルコリラ円は6月3日終値4.85円から5日早朝安値4.73円へ下落したが、5日午前序盤からドル円が反騰入りしたことと、対ドルでリラが前日の急落幅を解消したことで6日夜に4.86円まで高値を伸ばした。
6月7日夕刻にかけてドル円が反落した際にトルコリラ円は4.79円までいったん下げたものの、米5月雇用統計が予想よりも強かったことによる米長期債利回りの急伸でドル円が157円到達へ切り返したため、トルコリラ円も4.87円へ上昇し、その後の反落でも4.82円前後を買われて確りした。
6月10日はドル円が午後に157.19円まで高値を伸ばしてから157円を挟んだ揉み合いに入ったため、トルコリラ円は早朝の4.82円から午後高値4.86円へ上昇した後は底固い動きだったものの7日夜高値4.87円超えには至らなかった。

今週は6月11−12日に米FOMC、6月13−14日に日銀金融政策決定会合があり内容次第で夏秋への方向性を決める重要局面と思われるが、FOMCとその直前となる12日夜の米CPI発表前は慎重な動きに留まりやすいと思われる。
ドル円は6月3日高値157.47円や5月30日未明高値157.70円を試す可能性もあると思われるが、FOMC前段階では157.50円以上では売られやすく、156円台中盤は買われやすい展開と思われる。
トルコリラ円はドル円を追いながらの展開であり、4.80円台序盤は買われながら6月7日夜高値4.87円を超える場合は4.90円手前を目指す可能性もあると思われる。

【ドル/トルコリラは週末から再びリラ安がやや優勢の動きに】

ドル/トルコリラの6月10日は概ね32.51リラから32.11リラの取引レンジ、11日早朝の終値は32.34リラで先週末終値32.24リラから0.10リラのドル高リラ安だった。
4月12日に取引時間中の史上最安値を33.03リラとし、日足終値ベースでは4月24日終値32.54リラを差安値としたところからドル安リラ高基調へ進み、5月14日に31.89リラまで高値を伸ばしたものの日足終値ベースでは32リラ台を続けて上げ渋っていたが、6月4日に一時32.63リラへ急落して終値を32.57リラとして終値ベースの史上最安値を更新し、5日に32.67リラへ安値を切り下げてからいったん下落幅を解消する反発を見せたものの、6月7日から10日へと再びリラ安がやや優勢の動きを見せている。海外からのトルコ投資増大を背景に31リラ台の高値を繰り返し試してきたものの勢いが続かなくなったことでいったんリラ買いが収まっている印象もある。

中勢は4月の月間高安(4月1日高値31.36リラから4月12日高値33.03リラ)を上下いずれへ抜けるのかきっかけ待ちであり、短期的には31.80リラ台から32リラ台中盤でのレンジ推移と思われる。

【トルコ経常収支は7か月連続赤字だが予想を下回る】

6月10日に発表されたトルコの4月経常収支は52.9億ドルの赤字となり赤字額は3月の44.3億ドルを上回って4か月連続で拡大し、昨年10月から7か月連続赤字となったが、市場予想の赤字61億ドルは下回った。構造的な貿易赤字を海外からの観光客収入や投資と債務拡大で埋め合わせているが、貿易赤字からの脱却へ進めずにいることとドル高リラ安により経常赤字が続いている。
トルコの4月失業率は8.5%で3月の8.6%を下回り1月の9.0%から3か月連続で改善して2020年7月の14.1%以降の最低となり2012年7月の8.0%へ迫ってきている。労働市場の改善はトルコ経済にプラス要因だ。
トルコの4月鉱工業生産は前月比4.9%減となり3月の0.1%減から大幅に悪化して前年同月比も0.7%減となり3月の4.6%増から悪化した。トルコ・シリア大地震時との比較により前年同月比は2月に11.1%増となったがベース効果が薄れて失速している。

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円の概ね3日から5日周期の底打ちサイクルでは、6月5日午後に強気転換目安とした4.78円を超えたために6日午前時点では5日未明安値を直近のサイクルボトムとして強気サイクル入りとし、サイクルトップ形成期を6日午後から10日午後にかけての間とした。
6月7日午後へいったん下げてから7日夜へ一段高となり、その後は高値更新へ進めずにいるものの底上げ基調で確りしているため、7日午後安値を直近のサイクルボトムとした新たな強気サイクル入りとして11日夜から13日夜にかけての間への上昇を想定する。ただし次に4.82円を割り込むところからは弱気サイクル入りと仮定して12日午後から14日午後にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では先行スパンからの転落を回避して10日午後からは上抜いた状況を維持しているので遅行スパン好転中の高値試し優先とするが、連続的な下落で先行スパンから転落する場合は下落期入りを疑い遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は6月7日夜への上昇時に70ポイントに到達してからいったん50ポイントを割り込んだものの持ち直しているので60ポイント超えからは70ポイント前後への上昇を想定するが、70ポイント前後は反落警戒とし、次に50ポイントを割り込むところからは下落期入りとみて30ポイント台への低下を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4.82円を下値支持線、4.87円を上値抵抗線とする。
(2)4.82円を上回るうちは一段高余地ありとし、4.87円超えからは4.88円、4.89円を順次試す上昇を想定する。4.89円以上は反落警戒とするが、4.83円を上回っての推移なら12日も高値試しを続けやすいとみる。
(3)4.82円割れからは4.80円前後への下落を想定する。4.80円以下は反騰注意とするが、4.82円を割り込んでの推移なら12日も安値試しへ向かいやすいとみる。ドル円の下落により下げ足が速まる場合は4.79円から4.78円にかけての水準へ下値目途を引き下げる。

【当面の主な予定】

6月11日
 16:00 4月 小売売上高 前月比 (3月 0.0%)
 16:00 4月 小売売上高 前年同月比 (3月 19.4%)
6月13日
 20:30 週次 外貨準備高 グロス 6月7日時点 (5月31日時点 839.1億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高 ネット 6月7日時点 (5月31日時点 454.6億ドル)
6月14日
 16:00 トルコ中銀ビジネスサーベイ
6月20日
 16:00 6月 消費者信頼感指数 (5月 80.51)
 17:00 5月 財政収支 (4月 -1778億リラ)
 20:30 週次 外貨準備高 6月14日時点
 23:30 5月 中央政府債務 (4月 7兆4926億リラ)


注:ポイント要約は編集部

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