豪ドル/円、短期は“やや強気”。中期は“強気”。93円割れでトレンドが変化。
9/5に発表された豪4-6月期の経常黒字は77億2100万豪jに縮小し市場予想の80億豪jを下回り、前期の125億800万豪jからも大幅に縮小しました。これを受けて豪ドルは対米ドル、対円で下落しました。また、同日の午後には豪準備銀行が政策金利を市場予想通り4.1%に据え置きました。声明では追加利上げの可能性を示唆しましたが、「経済がトレンドを下回る成長期にある」「中国経済は不確実性が増している」など国内景気の低迷にも言及したことから、豪ドル売りが優勢となりました。6日に発表された豪4-6月期GDPは前期比+0.4%、前年同月比で+2.1%と市場予想を上回り、豪ドルは買い戻しの動きが強まりましたが、内容を見ると個人消費の伸びが鈍化、家計貯蓄率も低下傾向にあることが認められ、上値も限定的となりました。今週は欧米景況感格差や米金利の上昇を受けて、ドル全面高の流れとなり、豪ドルは対米ドルで下落基調が継続、対円では狭いレンジ内で小確りの展開となっています。
チャートを見ると、日足は3月に付けた86.06を基点として下値を切り上げる流れを維持しています。また、6/19に付けた97.67を直近高値として上値を切り下げて来た流れから値動きの中では上抜ける場面がありましたが、9/8現在、実体ベースでは上抜けきれていません。この日足の上値抵抗は94.60-70に位置していますが、上抜けて終えれば下値リスクが後退して一段の上昇に繋がり易くなります。この場合でも96〜97円台に強い上値抵抗が控えているため、急伸にも繋がり難いと見られます。日足の上値抵抗は94.30-40,94.60-70,95.20-30に、下値抵抗は93.70-80,93.40-50,93.00-10にあります。93.50以下で終えた場合は下値リスクが点灯、93円を割り込んで終えた場合は短期トレンドが再び“豪ドル弱気”に変化します。21日移動平均線は94.06に位置しており、これを挟んで上下動を繰り返していますが、120日、200日線は92.73と91.95に位置しており、中期トレンドをサポートしています。
一方直近の週足は小陽線で終え、この足が6月に付けた97.67を基点として上値を切り下げて来た流れから若干上抜けた位置で越週しています。値幅が小さく“ダマシ”となる可能性がありますが、下値を切り上げる流れにあります。この週足の下値抵抗は93.50-60にあり、これを割り込んで越週しない限り、下値余地が拡がり難い状態です。週足の上値抵抗は94.60-70,95.20-30,95.70-80に、下値抵抗は93.50-60,93.00-10,92.00-10にあります。31週、62週移動平均線は92.25と92.65に位置しており中期トレンドをサポート中です。
9/7現在、31週移動平均線は92.25に、62週線は92.65にあり、中期トレンドをサポート中。
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