NZ/円、短期は“やや弱気”。中期は“強気”。85円割れの越週で新たな下落リスク
先週はNZ独自の材料がなく、米CPIが最大の注目材料となりました。結果的には予想比でやや低かったものの、翌日に発表された卸売物価指数が予想比やや高く、インフレ鎮静化観測に不安が残る結果となったことやFRB高官によるタカ派的な発言もあり、ドルは全面高の展開となっています。NZドルは対米ドルで下落傾向が継続、対円では日米金利差を意識した円売りが強まっていることから、NZの下げ渋りの傾向が見られます。今週は15日にNZ政策金利が発表されますが、景気に配慮して5.5%に据え置くとの見方が多くなっています。
チャートを見ると、日足は3/24に付けた80.44を基点として下値を切り上げる流れを維持しており、この日足の下値抵抗は85円台前半にあります。一方上値も、7/5に付けた89.69を直近高値として上値を切り下げる流れから抜け出しておらず、この日足の上値抵抗は88.00-10にあります。上下の抵抗に阻まれて85〜88円のレンジ内の動きとなっています。日足の下値抵抗が86.30-40にありますが、下抜けて終えた場合は85円方向への一段の下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は87.00-10,87.20-30,87.70-80に、下値抵抗は86.30-40,85.80-90,85.10-20にあります。85円を割り込んで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。21日移動平均線は87.26にあり、この下に入り込んで短期トレンドは“NZやや弱気”の流れにありますが、120日、200日線は85.24と85.02に位置しており、中期トレンドをサポート中です。
一方直近の週足は、上ヒゲがやや長く実体の小さい陽線で続落を食い止めています。上値トライに失敗した形で終えたことや、上値を切り下げる流れにあり、下値リスクがより高い状態ですが、一方で下値も、今年3月に付けた80.44を基点として下値を切り上げる流れを守っています。この週足サポートは85.10-20にありますが、85円を割り込んで越週した場合は新たな下落リスクが生じます。週足ベースで見た上値抵抗は86.90-00,88.00-10,88.50-60に、下値抵抗は86.00-10,85.10-20,84.20-30,82.10-20にあります。88.50超えで越週すれば一段の上昇へ。逆に85円を割り込んで越週した場合は新たな下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は84.83と84.84にあり中期トレンドをサポート中です。
8/11現在、31週移動平均線は84.83に、62週線も84.84にあり、中期トレンドをサポート中。
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