豪ドル/円、短期は“豪ドル弱気”中期も下値リスクが点灯中。
今週は、全米資産規模16位のシリコンバレーバンク、同29位のシグネチャーバンクの破綻を受けたリスク回避のドル買い、円買いが強まるスタートとなり、豪ドルは対円、対ドルで売りが先行しました。さらにはクレディ・スイスの事業悪化が報じられ、金融システム不安が再燃して、豪ドルは一段安となりました。16日に発表された豪2月の雇用統計で、失業率は3.5%と前月から0.2ポイント改善、また雇用者数も+6.48万人といずれも市場予想を上回る好数値となりましたが、金融システム不安が収まらず豪ドルは続落しました。しかし、スイス国立銀行がクレディ・スイスの支援を表明したことや、経営悪化が伝えられていた全米資産規模14位のファーストリパブリック銀行に対し、米銀大手11行が預金の預け入れによる支援を発表したことから、為替市場は落ち着きを取り戻し、豪ドルは対米ドル、対円で反発に転じています。
チャートを見ると、日足は2/21につけた93.01を戻り高値として上値を切り下げており、この間に3/10の陰線が昨年12月につけた87.03を基点とするサポートラインを下抜けて終えており、新たな下落トレンド入りした状態にあります。この日足の上値抵抗が89.70-80にあり、これを実体ベースで上抜けて終えるまでは下値リスクがより高い状態です。また、88.00-10に日足の横サポートがありますが、88円を割り込んで終えるか、87.40-50の抵抗を下抜けた場合は一段の下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は89.40-50,89.70-80,90.10-20に、下値抵抗は88.00-10,87.40-50にあります。21日、120日、200日線は91.01,91.98,92.94に位置しており、全てを下抜けて短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
一方直近の週足は、安値圏で引ける陰線引けとなり、この足が、2020年3月につけた59.91を基点とする中期的なサポートラインを完全に下抜けており、中期トレンドにも変化が生じています。87.30-40にやや強い下値抵抗がありますが、割り込んで越週した場合は85円方向への一段の下落リスクが生じます。週足が90.20超えで終えれば下値リスクが若干後退しますが、中期トレンドは93円台で越週しない限り、変化しません。週足の上値抵抗は89.50-60,90.10-20,92.40-50に、下値抵抗は87.30-40,86.00-10,85.00-10にあります。31週、62週移動平均線は92.45と91.10に位置しており、これらを下抜けて中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
3/16現在、31週移動平均線は92.45に、62週線は91.10にあり、両者を下抜けて中期トレンドは“豪ドル弱気”に変化している。
オーダー/ポジション状況
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