南アランド週報:『節目7.00円回復も束の間、すぐに反落に転じる不冴えな動き』(1/23朝)

今週は、一時7.00円の大台(心理的節目)を回復する場面も見られましたが、すぐに反落に転じる冴えない動きとなりました

南アランド週報:『節目7.00円回復も束の間、すぐに反落に転じる不冴えな動き』(1/23朝)

『節目7.00円回復も束の間、すぐに反落に転じる不冴えな動き』

〇南ア円国内ワクチン配布期待、新興国株高、中銀金利据え置き等に一時7.00まで上昇
〇その後国内感染拡大とロックダウン長期化懸念に反落、6.86で越週
〇南ア円7円台での売り圧力強く、テクニカルにも上昇から中立へのトレンド転換意識される
〇ファンダメンタルズも指標悪化、中銀金融緩和観測等南ア売り材料増加
〇来週は南ア国内指標に注意
〇目先は6.67に位置する「雲」下限試すか
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):6.65ー6.95

今週のレビュー(1/18−1/22)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初6.83円で寄り付いた後、早々に週間安値6.75円まで下落しました。しかし、一目均衡表転換線をバックに下げ渋ると、@南アフリカ保健省による「900万回分のワクチンが米ジョンソン・エンド・ジョンソン社から供給される」との発表や、A南アフリカに友好的なバイデン新大統領就任への期待感(株高→新興国通貨高)、B南ア12月消費者物価指数(結果3.1%、予想3.1%)が予想通りの結果に留まったことに伴う安堵感(インフレ鈍化を回避できたことで翌日の南ア中銀会合での利下げ観測が後退)、C南ア中銀の政策金利据え置き(3.50%→3.50%。市場参加者の中で一部利下げを予想する向きもあったことから、据え置き決定後に南アランドは上昇)が支援材料となり、週後半にかけて、週間高値7.00円(1/5以来、約2週間ぶり高値圏)まで上昇しました。もっとも、節目7.00円をバックに伸び悩むと、D南アフリカ国内における新型コロナウイルスの感染拡大や、E上記Dを受けたロックダウンの長期化懸念が重石となり、結局6.86円前後まで値を崩しての越週となっております。

来週の見通し(1/25−1/29)

今週は、一時7.00円の大台(心理的節目)を回復する場面も見られましたが、すぐに反落に転じる冴えない動きとなりました(7円台での滞空時間は極めて短く、戻り売り圧力の強さを再確認)。この間、ローソク足が一目均衡表「雲」の中に突入した他、一目均衡表基準線やボリンジャーミッドバンドも下抜けするなど、テクニカル的に見て、「上昇→中立」へのトレンド転換が意識されます。ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ国内における新型コロナウイルスの深刻な感染拡大(ロックダウンの長期化懸念→南アフリカ経済の悪化リスク。今週発表された南ア11月小売売上高は大幅悪化。南アフリカの閣僚ジャクソン・ムテンブ大統領府相も新型コロナウイルスに関する合併症で死去)や、A南ア中銀の根強い追加緩和観測(次回会合での追加緩和期待)等、南アランド売りを想起させる材料が増えつつあります。

こうした中、来週は1/28に予定されている南ア12月生産者物価指数(PPI)や、1/29の南ア12月貿易収支の結果に注目が集まります。特に前者(PPI)が冴えない結果となった場合には、足元で後退している南ア中銀による追加緩和観測が再燃する可能性もあるため、来週はPPI鈍化→追加緩和観測再燃→南アフリカランド売りの波及経路に注意が必要でしょう。以上を踏まえ、当方では、南アフリカランド円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(目先は6.67円付近に位置する一目均衡表雲下限を試すシナリオを想定。同水準を割り込めば、日足ベースで強い売りシグナルを示唆する三役逆転が点灯する為、「中立→下落」への更なるトレンド転換が意識される恐れあり)。

来週の予想レンジ(ZARJPY):6.65ー6.95

注:ポイント要約は編集部

『節目7.00円回復も束の間、すぐに反落に転じる不冴えな動き』

南アランド円日足

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