議事録要旨
金融政策のスタンスを考慮するにあたり、委員達は国内外の直近データが前回会合で示された見通しと大きく違わないことを確認した。オーストラリアの主要貿易相手国の成長は年末ベースで勘案すると平均以下になっており、商品価格も依然として前年よりは下回っている状態になっている。
この間の資本市場は、日銀がマイナス金利を実施した後や、主要国の金融政策の不透明感よって、ボラタイルな状況が続いている。しかしながら、経済指標を見ると、以前に予想した状況からの変化とか、先行きの世界経済の弱さに繋がる様な状況となるかの判断にはまだ早いと思われる。世界的には依然緩和基調が継続している。
利用出来るデータを見た限り、国内経済成長は若干ながらトレンドペースよりは下回っている。つまり、非資源関連セクターへのリバランスを引き続き進める兆候となっている。これには低金利の支えが必要であり、かつ過去数年間の豪ドル安が貢献している。
1月に若干の雇用悪化が見られたが、失業率は緩やかながらも改善を示している。雇用の先行指標は更に改善すると思われるが、賃金の伸びがまだ低く抑えられている。
住宅市場は2015年9月以降をみると、状況は幾分緩和された。暫くの間上昇していた住宅関連の借入れ状況などは安定してきた。
委員達は引き続き経済成長を目指し、緩和基調を維持しながら、キャッシュレートの据え置きを確認した。この先を見ると、委員達は労働市場の改善傾向が続いていくか、最近の資本市場の混乱が国内外の需要にどの様な影響を与えるか新たな情報を見ていくことを確認した。現在の低インフレが一層の金融緩和を取れる余地を残し、それが需要下支えになると思われる。
結論として、委員達はキャッシュレートを現行の2%に据え置くことを決定した。
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
コメント
豪州中銀の議事録は引き続き緩和基調を維持していく内容になっています。為替は豪ドル安が需要拡大に貢献していることを確認しており、まだまだ追加緩和したい情勢には変わりません。先週NZが予想外の利下げをしたことで、豪ドル高NZ安に推移しているので、今後は利下げの理由探し(今後の悪い経済指標)の状況は変わらない様です。
議事録公表後、豪ドル対米ドルは0.7520ドル付近から0.7480〜90まで緩んでいます。まだ豪ドル高トレンドの流れは変わっていませんが、シカゴポジションの積み上がりなどを勘案すると小まめなディールに留めた方が良さそうです。目先のサポートは0.7420〜30にありますが、強いサポートは0.7380と0.7190にあります。上値は0.7530、0.7590に抵抗線が控えています。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:廣田 眞弥
2024.11.01
Monthly Market Insights(24/11)日本の政局の流動化をしり目に始まったトランプトレード
10月27日に行われた衆議院総選挙で与党が過半数割れした。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:廣田 眞弥
2024.10.01
Monthly Market Insights (24/10) 米大統領選を前に再認識させられた選挙結果予想トレードの難しさ
9月に入っても為替市場で円を買い戻す動きは継続し、ドル円相場は、月単位では終わってみれば3か月連続での下落となった。
-
日本円(JPY)の記事
Edited by:廣田 眞弥
2024.09.01
Monthly Market Insights(24/9)日本円の為替需給を取り巻く短期的要因と構造的な要因
米国の政策金利(短期金融市場の誘導目標金利:FFレート)が今月9月の会合での引き下げが、ほぼ確実な情勢となってきた。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2016.03.14
A$シカゴポジション(2016年3月8日現在)
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。