豪州政策金利決定会合要旨(2016年2月2日分)

豪州準備銀行(中銀)政策金利 現行 2.00%の据え置きを決定。

豪州政策金利決定会合要旨(2016年2月2日分)

豪州政策金利決定会合要旨(キャッシュ・レート・ターゲット)

豪州準備銀行(中銀)政策金利
現行 2.00%の据え置きを決定。

(世界経済概観)
中銀の予想よりは景気の減速が見られるものの、最近までの指標は世界経済が引き続き拡大していることを示唆している。幾つかの先進国では改善が見られるが、新興国経済の状態を判断するのが難しくなっている。中国の成長も依然として緩やかだ。
商品価格は一層下落し、特に原油価格が顕著である。これが需要面で成長を遅らせているが、この先は供給が増えていくと思われる。4年前に始まった豪州の貿易縮小は、それ故にまだその傾向が続いている。

資本市場は再びボラティリティが高まってきた。市場参加者は先行き不確実性を深めている。リスク資産への食欲は落ち、新興国や格付け低い企業の資金調達状況も悪くなっている。しかし、高格付けの借り手コストは依然低く、世界的に金融政策は緩和基調を継続している。

豪州において、現行のインフレ基調は2015年中に強まった非鉱工業部門での拡大を示唆しており、対照的に鉱工業部門は弱い。企業部門は全体的に平均レベルで、雇用は改善傾向、失業率は2015年後半には下落した。にも関わらずGDPはまだ平均以下の成長に留まっている。企業の借入れペースは改善している。

インフレは依然低いままで、2015年通してもCPIは1.7%だった。これは原油価格とそれに付随する電力・ガス関係の価格下落を反映している。労働コストも抑えられ、インフレも世界的に抑制されており、今後1〜2年間、消費者物価は低く抑えられるだろう。

これらの条件のもとで、金融政策は緩和基調の維持が適切で、低い金利が需要を支えると考えている。家計はゆっくりしたペースで改善しており、メルボルンやシドニーの成長ペースは上がっているが、その他地域は抑えられている。為替は引き続き経済状況を適切に反映し続けると思われる。

今日の会合で委員会は現行経済成長を注視し、インフレは目標に近づいていくと見ている。従い、委員会は現行の金融政策は適切であると判断した。
この先を見ると、新たなインフレの芽は最近の雇用改善が今後も続き、最近の荒れた資本市場が世界経済や国内需要にどう影響与えていくか注視していく。低インフレが続けば、緩和基調の政策が視野に入る。それが需要を下支えすると思われる。
(以上は中銀の要旨)
(注)豪州中銀声明文要旨は一部を和訳したものであり、詳細は声明文本文をお読みください。

コメント

中銀は政策金利を据え置きにしましたが、緩和基調を維持しながら将来の追加緩和も否定していません。また最近までの豪ドル安を適切と判断しており、当面豪ドル高への戻りあれば当局の懸念材料になりそうです。
ファンダメンタルズ的には米経済には若干の遅れをとっていますが、日欧との比較においてはファンダメンタルズ的には勝っています。
テクニカル的にはまだ豪ドル安の流れにいますが、利下げ打ち止めや経済回復→インフレ目標に迫る消費者物価指数の上昇などが見られた場合には、豪ドル高へ反転していく材料になりそうです。

        政策金利推移…今回の据え置き加味した推移

        政策金利推移…今回の据え置き加味した推移

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