NZ/円、日足は上値トライの可能性。中期は下値リスクに注意。
3/10のニュージーランド準備銀行の予想外の利下げで、急落したNZドルは材料を消化して対USドル、対円で再び上値トライの動きに転じています。国内経済が安定的であることや、17日に発表された昨年第4四半期GDPが0.9%と予想以上の良好な結果となったこと、消費が下支えとなったことが確認されたことなどから、当分は追加利下げの必要もないと判断、買戻しが急となったと見られますが、一方で、NZ最大の輸出品である乳製品の国際価格が低下していることや輸出の伸びが鈍化していることには注意する必要がありそうです。当面は総体的なファンダメンタルの強さを材料に通貨は堅調な動きとなることが予想されます。
チャートを見ると、日足は2/24に付けた73.55を直近安値として上値余地を探る動きが継中ですが、78.00-10にある強い上値抵抗も抜け切れておらず、これをしっかりと上抜けて来ないとNZ急伸にも繋がり難い状態です。21日移動平均線が75.68にあり、日足は上値トライの可能性に繋げていますが、120日、200日線が78.96と79.61にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れにあります。日足の上値抵抗は78.00-10に、下値抵抗は74.00±10銭にあります。
一方週足は、前週のタクリ足の陰線で下値トライに失敗した後、今週も75円割れトライに失敗しており、タクリ足となる可能性が点灯中です。2週連続してタクリ足となれば、来週以降再度80円の壁をトライする動きが強まってもおかしくありませんが、現状は昨年4月の92.41を戻り天井として上値を切り下げる流れから下抜けた位置で推移しており、80円超えの越週とならない限り、中期トレンドは下値リスクがより高い状態に変わりありません。一方で、月足が2009年2月に付けた44.25を大底として下値を切り上げて来たサポートラインを守っており、長期トレンドは強気の流れを維持しています。但し、74円割れの越月となった場合は、長期トレンドも変化して65円前後までの新たな下落トレンドに入る可能性が生じます。今週足の上値抵抗は77.90-00に、下値抵抗は74.40-50にあります。31週移動平均線は78.73に、62週線も83.00にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れに変化が認められません。
NZ/円【週足】
3/17現在31週移動平均線は78.73に、62週線も83.00にあり中期トレンドは“キウィ弱気”の流れ
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