トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返りですが、トルコリラ円は「38.60レベルをサポートに、39.60レベルをレジスタンスとする流れ」を予想し、実際のレンジは安値が38.47レベル、高値が39.70レベルとほぼ予想通りのレンジでの取引となりました。
今週は、トルコリラよりも日米双方で開かれる金融政策イベントが重要な週となります。14・15日に日銀金融政策決定会合、15・16日がFOMCとなります。今回はどちらも現状維持が見込まれていますが、結果発表後の会見が今後の金融政策の思惑に反応しますし、3月のFOMCでは併せて経済見通しとFF金利に関する見通しが発表されますので、6月以降の金融政策を占う意味で非常に重要です。
これまで同様緩やかな利上げを見込んだ方向性については変化は無いと思われますが、果たして2016年末の金利見通しが前回からどのように変化しているのか、またその根拠となる経済見通し、これも当局としては自信があるというセリフを混ぜて来るとは思われますが、果たしてどのような内容となるかです。
現状では株式市場が堅調な地合いとなっていて、特にWTIが1月と2月でダブルボトムを形成後39ドル台にまで反発する動きに合わせ、NYダウも2月安値から1760ドルほどの上昇を見せています(到達確率チャートでも使用しているNYダウ先物GLOBEX期近でのレンジ)。
3つ並べた日足チャートをご覧ください。
上からトルコリラ円、NYダウ先物、WTI原油先物です。波及する順番としては下からとなりますが、WTIがダブルボトムを付け、リスクオンの動きから株価指数が上昇、同様に新興国通貨においても底堅い動きという展開です。
テクニカル指標は一目均衡表を表示してありますが、雲とローソク足との位置関係を見ても、WTIが3月1日に上抜け(紫の四角が1か月です)、NYダウが4日、そしてトルコリラ円は、まだ雲の下限と11月高値から引いたレジスタンスラインが同じ位置にあり、現状では上値を抑えられている状態です。
FOMCで現状は後退している利上げ思惑が再び首を持ち上げて来ると株安をはじめとするリスクオフの動きからトルコリラ円、その他新興国通貨も弱い動きへと転じてきますし、利上げ思惑が後退したままであれば、遅れてトルコリラ円も雲を上抜ける動きとなってくるでしょう。色々な市場で重要なきっかけとなることは間違いありません。
ひとつ気になるのは、週報にも書いた日柄です。本日14日から15日にかけてはドル円でドルが売られやすい時間帯となっていて、これは偶然ですがトルコの首都アンカラ中心部での爆発事件も重なって売りが先行しての週初のスタートとなりました。アジアの株式市場が堅調な動きをしているために、下よりして始まったギャップを埋めましたが、今回の爆破攻撃は行政の中枢を狙ったもので被害も大きく、しかも前回の爆破攻撃からも1か月しか経っておらず、テロの懸念が再び広がっています。そうしたことをトータルして考えると、FOMCの結果如何にかかわらず、上がったところでは売りが出やすいと考えざるを得ません。
今週は、先週木曜の安値圏38.80レベルをサポートに、雲とも重なる大台40.00レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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まず先週の振り返りですが、「38.80レベルをサポートに、40.00レベルをレジスタンスとする流れ」と予想
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