トルコリラ円レポート月曜版
今週はトルコリラ円となります。
まず、先週の振り返りですが、トルコリラ円は「37.60レベルをサポートに、39.40レベルをレジスタンスとする流れ」を予想していましたが、実際のレンジは安値が37.67レベル、高値が38.63レベルと予想以上に狭いレンジでの取引となりました。
ドル円が週末G20を前に、ドル買い戻しが入ったものの、ドルトルコリラも同様にドル買いの動きとなり、クロスのトルコリラ円は基本的に中立となったためと言えます。今週は、3月3日にトルコのCPI発表がありますが、金曜のドル買い戻しの直接のきっかけとなった米国GDP改定値上方修正の後だけに、4日の米国雇用統計が最大の注目材料となります。
そういう意味では、今週もドルを中心としてトルコリラ円の同意は乏しいものとなりそうですが、雇用統計も含めて米国の経済指標が強い数字が続くことになると、3月は困難だとしても米国の利上げ思惑が再び広がり、それに伴った米国株式市場の売りがリスクオフ要因となり、トルコリラ円をはじめとする新興国通貨にも悪影響を及ぼす可能性がリスクとしてあります。
ただ、直近のところでは値動きも安定していますので、基本的には底固めの値動きを続けやすいと考えた方が妥当です。それでは、日足チャートをご覧ください。
トルコ円日足
チャートを見ると2月11日に37.68レベルの安値を付けて以降、同水準(24日安値は37.67)を安値に2月1日高値41.12レベルとの38.2%にあたる38.99レベルを高値とするもみあいとなっています。先に書いたリスク要因が顕在化する時には、2月11日と2月24日に2点で形成している安値(37.67〜68、1銭は誤差と言えます)を割り込むということになってきます。
油断はできませんが、今週の間にこの37.67〜68の2点底を割り込むとするならば、G20において通貨安競争を牽制された円が一段高になるということでしょうか。ただ雇用統計を前にして、大きく円高が進むことも考えにくく(アノマリー的には米国雇用統計前後に向けドル高となることが非常に多いです)、底割れは無い前提でシナリオを立ててみます。
値幅としては、この37.67〜38.99というこれまでのもみあいを抜けないという見通しとします。そして、せっかくなので変化が生じやすい日柄をフィボナッチ・タイム・エクスパンションによる日柄観測から求めてみましょう。
これは、安値と安値の間の高値から安値と安値の間(高値と高値の間の安値から高値と高値の間)の日数をフィボナッチ比率で求めてあげる手法で、今回は1月20日と2月11日の安値の間の2月1日の高値から日数計算を行っています。すると、100%(同じ日数)が、2月23日でこれは既に過ぎていますので、127.2%が今日2月29日、161.8%が3月8日となっていることがわかります。(青いラインで示した日付)
これらの2つの日付は、どちらの方向にも変化を生じやすいのですが、その時のテクニカルでもみ合いの中での、買われすぎ、売られすぎといった判断で考えることが良いと思います。
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