豪州中銀議事録(2015年12月15日公表分抜粋)
(出所:豪州中銀ホームページから2015年12月1日議事録)
(国内経済)
GDP成長は四半期ベース(第3四半期)で改善してきたが、1年を通してはまだ平均以下となりそうだ。資源輸出や関連投資は9月時点の四半期でポジティブになってきている。家計消費の伸びは増加した。しかし、企業投資は減少した。
小売の伸びは少し増えたが、まだ平均以下。但し、家計消費の状況は今夏以降、改善してきている。消費者センチメントは1年前と比較して平均以上になってきた。これは低金利、原油安、雇用改善を反映したもの。住宅は地区によってまちまちとなり、全体では横這いだが、低金利で住宅借入れが改善してきている。但し、住宅ローンの上昇は需要を後退させる可能性もある。
鉱山投資は9月末の四半期でも減少傾向続け、この先の四半期でも低下すると予想されている。鉱山以外の投資はほとんど変わらずとなった。
非鉱山部門のセクターでは成長が続きGDPを下支えている。また豪ドル安で輸出が改善している。
10月の失業率は5.9%で強かったが、2014年半ば以降は6〜6.25%中心で推移している。
(金融政策)
世界経済はゆったりとしたペースで改善していくと見られる。アジアの需要は引き続き弱い状態となっており、商品価格の下落に繋がっている。同時に米国経済は上昇し、欧州も改善傾向を示している。
メンバーは最近の国内経済データは一般的にポジティブになったと確認した。これまでの低金利が国内消費やその関連投資を支えてきた。為替は主要商品価格の下落や国内生産に対する需要拡大で(豪ドル安に)調整されている。結果、強い雇用に結びつき、企業を取り巻く環境が改善し、資源関連輸出が成長に貢献している。
豪州では、コアのインフレは安定的だが、まだ中銀の目標を下回っている状態が続く。
鉱山関連産業の低下は続くものの、一般的に、豪州経済の見通しは今後2年程度先を見ると、ゆっくりと改善していくと予想される。これは雇用増や賃金の改善で示唆されている。しかしながら、賃金の伸びはまだ弱く、インフレが目標を下まわっている状態がつづく。
委員会はキャッシュレートを2%に据え置くことを決定した。
(以上)
(注)本件はあくまで要旨であり、詳細は議事録本文をお読みください。
オーダー/ポジション状況
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