ドル円軟調 トランプ大統領の香港関連記者会見を警戒
〇29日午前ドル円は107円台前半まで軟化
〇昨日の全人代での香港「国家安全法」制定方針の可決に米国はじめ各国が懸念表明
〇米国は香港に対する優遇中止、中国への制裁等行う見込み、トランプ大統領が本日関連記者会見
〇金融市場は米中対立激化を懸念してリスクオフの動き
〇ドル円はリスクオフへの反応が明確さを欠く中で、頭が重くやや円高方向に推移。
29日午前の東京市場でドル円は107円台を軟調推移。朝方は107.72レベルで取引されましたが、仲値決め前の実需のドル売りとみられる動きで107.50を割り込み、一時107.38まで下げた後東京時間正午現在は107.40-45レベルの取引です。
昨日終了した中国の全人代で、中国は香港の「国家安全法」制定方針を圧倒的多数で可決、終了後の記者会見で李首相は香港の「一国二制度」と高度の自治を維持するためのものと説明していますが、香港の民主派、米国日本をはじめとする諸外国からは懸念の声が上がっており、米国は香港に対する最恵国待遇の変更や中国への制裁発動を実施する可能性があるものとみられます。
本日トランプ大統領は香港問題に関しての決定事項につき記者会見を行うとしており、各市場に米中対立激化への警戒感が広がっています。
連日の上昇に活気づいていた株式市場は、昨晩NYダウが終盤に下げてマイナス圏に沈んで終了。本日日経平均株価午前も62円安で終了しています。
ドル円はリスク回避が必ずしも最近円高に直結しないため、引き続き107円台で方向感なく推移していますが、やはり香港情勢はやや円高要因として認識されている模様です
テクニカルにはドル円は一目均衡表の「雲」の中での推移、200日線の下21日線の上の横ばいが続いており、膠着感を強めています。
本日午後以降も、米国時間のトランプ大統領の記者会見までは動きにくい状況が続きそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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