ドル円:6月7日のファンダメンタル分析
週明けの東京市場は、週末の予想外に弱かった雇用統計の結果から米国の利上げ思惑が縮小、それに伴い株式市場が買いで反応したことからリスクオンのドル円買い戻しの動きとなりました。この動きは海外市場に移ってからも続き、注目のイエレン議長講演では、6月利上げの可能性は相当に低くなったとともに、これまでよりも利上げの時期をぼかした表現となっていたことから、株式市場が一段高、ドル円は107.66レベル、ユーロ円も122.33レベルの高値を付け、それぞれ高値圏でのクローズとなりました。
ドル円:6月7日のテクニカル分析
過度な円高期待は自重局面
ドル円は、これまでの利上げ思惑では米金利上昇によるドル買いだったはずですが、米国雇用統計のあまりの悪さにここは素直にドル売りで反応、そして利上げ思惑後退を好感した株式市場の動きを見て、昨日はリスクオンでのドル買い(円売り)と、どちらにしてもドル買いという動きになっています。ただ、先週はドル円自体が既に水準を下げていたということもあって、絶好の買い場を提供したというほうが事実に近いと言えそうです。今回のドル買い戻しは、先週金曜の雇用統計直前の高値109.03レベルと、月曜早朝安値106.36レベルの半値戻しにあたる107.69レベルにほぼ一致していることから、ここからの一段の上昇には新規材料が必要だと考えます。英国の世論調査結果も離脱支持がわずかとはいえ増加していることを考えると、常にリスクオフの動きも意識しておく必要があります。本日は、107.65レベルをレジスタンスに、106.95レベルをサポートとする流れを見ておきます。
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