ドル円見通し 110円台回復へ進めず上値が重い、持ち合い下放れ注意(20/2/18)

2月17日は米国市場が休場だったために手掛かりにかける中で深夜には109.95円をつけたものの110円台には届かずに終わっている。

ドル円見通し 110円台回復へ進めず上値が重い、持ち合い下放れ注意(20/2/18)

ドル円見通し 110円台回復へ進めず上値が重い、持ち合い下放れ注意

【概況】

春節明けの上海株式市場の反騰入りやNYダウの史上最高値更新のなかでドル円は2月1日安値108.30円から2月7日朝高値110.02円まで上昇した。2月7日夜に109.53円まで反落してから2月12日には110.13円まで戻り高値を切り上げたが、2月13日朝に中国本土の感染者数が大幅増加となったために13日夜安値109.62円まで下落した。その後はややジリ高の推移で、2月17日は米国市場が休場だったために手掛かりにかける中で深夜には109.95円をつけたものの110円台には届かずに終わっている。

【日本GDP悪化、日本の感染拡大、先行きの円高を警戒】

2月17日午前に発表された日本の10-12月期GDPは前期比がマイナス1.8%、年率換算でマイナス6.3%と悪化した。実質賃金低下のなかでの消費税増税が直撃したと思われるが、2020年1-3月期においては新型コロナウイルス感染拡大の影響も出ることを踏まえれば2期連続で前期比マイナス、年率もさらに悪化する可能性がある。

ドル円相場はこの統計には直接的な反応をさほど見せていない。発表直後にやや円高となったが早々に回復した。本来なら景気悪化での日本売りで円安となっても不思議ないことだが、悲観売りは株安に表れて、ドル円はリスク回避感の拡大によりクロス円投資ポジションの手仕舞い売りを助長して結果的に円高反応となりやすい。2月17日が米国休場だったことも値動きを限定的なものにとどめたが、感染拡大による中国、日本、さらに世界的な景気への悪影響感が強まれば、日本株安とクロス円での円高へと傾斜してゆきやすい素地となってきている印象だ。

中国武漢発の新型コロナウイルスの感染拡大は収束感が出ていない。2月18日朝時点では中国本土の死者1865人、確定完成症例7万2455人となった。日本における感染拡大も続いており、横浜寄港のクルーズ船内感染を含めて519人となった。東京マラソンの一般参加中止や皇居一般参賀の中止等のイベントへの影響も出始めた。中国での企業活動再開も遅れている。日本の感染拡大のピークが見えなくなれば海外の日本への旅行者等の移動低下、東京五輪への影響も懸念される。

株式市場は極めて楽観的な姿勢を継続しており、17日は日経平均がGDPの悪化で3日続落したものの、上海総合株価指数は前日比2.28%高と大幅上昇して春節明け初日の大幅下落分を解消している。NYダウは休場だったもののドイツDAX指数は史上最高値を更新している。株式市場はリスク回避感が最大化して急落した後は先行きの感染収束や景気対策、需要回復等を見越して買い戻されているということだが、市場の想定している感染拡大や景気への影響が現時点よりも深刻化する場合には楽観的シナリオが見直されて反騰している流れも崩れかねないと注意したいものだ。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

2月7日以降は109.80円前後を中心とした持ち合いで、2月7日高値110.02円から2月12日高値110.13円へ若干高値を切り上げ、2月7日深夜安値109.53円から2月13日夜安値109.62円へ若干安値も切り上げている。2月12日高値を上抜けば持ち合い上放れによる一段高入りとして上昇に弾みが付きやすくなるが、逆に2月13日安値を割り込む場合は安値切り上がりの支持線割れとなり、2月7日深夜安値を割り込むと持ち合い下放れにより下げが加速しやすくなると注意するところだ。

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、2月7日深夜安値から4日目の2月13日夜安値で直近のサイクルボトムを付けて強気サイクル入りした。高値形成期は17日から19日にかけての間と想定されるので、13日夜安値を割り込まないうちは上昇余地ありとするが、13日夜安値割れからは新たな弱気サイクル入りにより次のボトム形成期となる2月18日夜から20日夜にかけての間への下落が想定される。


60分足の一目均衡表では持ち合いによる横ばい推移のため、遅行スパン及び先行スパンが実線と交錯を繰り返しているので方向感に乏しいが、2月12日夕高値超えからは持ち合い上放れによる一段高入りとして遅行スパン好転中の高値試し優先とし、2月13日夜安値割れからは持ち合い下放れによる一段安開始として遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は2月17日深夜に60ポイントを超えたものの18日午前の下落で50ポイントを割り込んできているため下げ再開が疑われる。40ポイントを割り込んでも55ポイント以上へ切り返すなら上昇再開の可能性ありとするが、40ポイント割れから続落の場合は30ポイント割れへ進みやすくなると考える。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、2月13日夜安値109.62円を下値支持線、2月17日深夜高値109.95円を上値抵抗線とみておく。
(2)109.95円以下での推移中は一段安警戒とし、13日夜安値割れからは2月1日からの上昇幅に対する半値押しとなる109.21円前後を目指すとみる。109.25円以下は反発注意とするが、下げが加速する場合は週明けには3分の2押しとなる108.91円まで下値目途が切り下がる可能性も考えられる。
(3)109.95円超えからは上昇再開とみて2月12日夕高値110.13円試しとし、高値更新なら110円台中盤(110.25円から110.65円)への上昇を想定する。

【当面の主な予定】

2/18(火)
18:30 (英) 1月 失業保険申請件数 (12月 1.49万件)
18:30 (英) 1月 失業率 (12月 3.5%)
18:30 (英) 12月 失業率・ILO方式 (11月 3.8%、予想 3.8%)
19:00 (独) 2月 ZEW景況感・期待指数 (1月 26.7、予想 21.5)
22:30 (米) 2月 ニューヨーク連銀製造業景況指数 (1月 4.8、予想 5.0)
24:00 (米) 2月 NAHB住宅市場指数 (1月 75、予想 75)
30:00 (米) 12月 対米証券投資・合計 (11月 731億ドル)
30:00 (米) 12月 対米証券投資・短期除 (11月 229億ドル)

2/19(水)
08:50 (日) 12月 機械受注 前月比 (11月 18.0%、予想 -8.9%)
08:50 (日) 12月 機械受注 前年同月比 (11月 5.3%、予想 -1.3%)
08:50 (日) 1月 通関貿易統計・季調前 (12月 -1525億円、予想 -1兆6848億円)
08:50 (日) 1月 通関貿易統計・季調済 (12月 -1025億円、予想 -5680億円)
18:00 (欧) 12月 経常収支・季節済 (11月 339億ユーロ)
18:00 (欧) 12月 経常収支・季調前 (11月 366億ユーロ)

18:30 (英) 1月 消費者物価指数 前月比 (12月 0.0%、予想 -0.4%)
18:30 (英) 1月 消費者物価指数 前年同月比 (12月 1.3%、予想 1.6%)
18:30 (英) 1月 消費者物価コア指数 前年同月比 (12月 1.4%、予想 1.5%)
18:30 (英) 1月 小売物価指数 前月比 (12月 0.3%、予想 -0.6%)
18:30 (英) 1月 小売物価指数 前年同月比 (12月 2.2%、予想 2.8%)
18:30 (英) 1月 生産者物価コア指数 前年同月比 (12月 0.9%、予想 0.8%)
20:00 (ト) トルコ中銀、政策金利 (現行 11.25%、予想 10.75%)
22:10 (米) ボスティック・アトランタ連銀総裁、講演

22:30 (米) メスター・クリーブランド連銀総裁、講演
22:30 (米) 1月 生産者物価指数 前月比 (12月 0.1%、予想 0.1%)
22:30 (米) 1月 生産者物価指数 前年同月比 (12月 1.3%、予想 1.6%)
22:30 (米) 1月 生産者物価コア指数 前月比 (12月 0.1%、予想 0.2%)
22:30 (米) 1月 生産者物価コア指数 前年同月比 (12月 1.1%、予想 1.3%)
22:30 (米) 1月 住宅着工件数・年率換算件数 (12月 160.8万件、予想 141.0万件)
22:30 (米) 1月 住宅着工件数 前月比 (12月 16.9%、予想 -12.3%)
22:30 (米) 1月 建設許可件数・年率換算件数 (12月 141.6万件、予想 145.0万件)
22:30 (米) 1月 建設許可件数 前月比 (12月 -3.9%、予想 2.1%)

25:45 (米) カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、シンポジウム参加
27:30 (米) カプラン・ダラス連銀総裁、講演
28:00 (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
30:30 (米) バーキン・リッチモンド連銀総裁、講演

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